肺水腫(肺に水がたまる)、心不全を治した漢方薬治療例

【※本記事は2021-06-04更新しました】

 

こんにちは、李哲です。
アメリカの著名な中医学先生:倪海厦(ニハイシャ)先生*1の治療例を翻訳しました。中国語本文のリンク先は、肺積水心臟衰竭案(只給跟診同學看,外人請勿看)

 

肺水腫(肺に水がたまる)による心不全は、病院の治療に任せると2週間の余命しかありません。しかし、漢方薬では完全に救えると書いてあります。 

余命2週間の肺水腫(肺に水がたまる)、心不全患者

研修に来た生徒さんたちは、私がアメリカを離れる3週間前の事を覚えているでしょう。

 

私の会計士は仕事が忙しくて、時間通りに診察に来れなかったです。次に来たときは肺水腫(肺に水がたまって)、心拍数が毎分145回両足がパンパンむくんで、呼吸はゼーゼー。精神状態はとても悪かったです

 

当時、私は研修医たちに話しました。「このような患者さんは、西洋医学に任せると最大2週間の余命です。私たちも2週間のチャンスしかない。もし、失敗したら患者さんは死にます」

 

研修医たちはアメリカを離れてから、彼の病状が気になったでしょう。だから、今日は彼の件を話します。昨日の6月5日、私はアメリカからメールをもらったけど、彼はもう回復して普通に私の会計士をやっています。皆さんご安心下さい。

 

この治療例は最初から十棗湯(じゅっそうとう) を使って、彼の肺に溜まっている水を先に出しました。彼はその後、仰向けで寝れるようになりました。十棗湯 のあとは、発汗剤と鍼を併用しましたけど、良くなったりに悪くなったりでした。

 

▼李哲の補足説明:十棗湯の使用例は、以下の症例でも出ています。どうぞご参考に。

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発汗剤の効果が出ないのは、動物の毛が原因だった

第2週目に入ってから、彼のむくみは大腿部まで上がってきました

 

自分の処方箋をよく考えたけど間違ってない。漢方薬飲んでも汗も出ないので、おかしいと思って彼に聞いたのです。

 

私「家に何か動物を飼ってないのか?」

彼「246。」

この数字は2匹の猫、4羽の鳥、6匹の犬。

 

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私はビックリしました。彼が大の動物好きなんて知らなかったです。当時は春と夏の間で、ちょうど動物の毛が変わる時期。

 

本当に私のミスでした。もっと先に警告すれば良かったと思いました。私はその場で、彼に話しました。「すぐ他の空気がキレイな所に変えて下さい。もしむくみが取れなかったら西洋薬の利尿剤を飲んで良いです」病院の利尿剤は、この時期に少しでも役に立つから。

 

彼の答えは、「病院の薬は信用できないから、漢方薬しか飲まない!」

 

▼李哲の補足説明:男の足がパンパンむくむのは、危険な症状。以下の記事で詳しく説明しているので、どうぞご覧ください。

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体内の水が汗から出て、体重が11kgも減り、完全に回復した

他の所に引っ越ししてから、彼は同じ処方箋を飲みましたが、たくさん汗が出て症状は緩和しました。その後、ちょうど診療所の週末休みで、彼は私のアドバイス通りに病院にも行ってみたそうです。私はよく分かっています。こんな時、西洋医学ができるのは利尿剤を出すだけ。

 

翌週、彼の下半身の水はだいぶ尿から出て、その後はまた漢方薬を飲みに来ました。私がアメリカを離れる前、彼はたくさん汗をかいてから体重が11キロ減って、漢方薬を先日まで飲み続けて、今は完全に回復。

 

病院の利尿剤だけでは、絶対に肺水腫と心不全を治せません。

 

▼李哲の補足説明:中医学が心臓疾患、心不全などを治せる理由は、ニハイシャ先生が以下の論文で詳しく説明しました。どうぞ参考にしてください。 

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患者に有利なことはすべてやるべき

今回の治療で、「246」が邪魔でした。ちょうど動物の毛が変わる時期で、漢方薬の効き目が出なかったのが一つの原因。そして、ちょうど週末になったので、西洋医学の利尿剤を勧めたのです。幸いに患者さんは今回復しました。

 

当時、周りにいた研修に来た生徒さんたちも、このニュースを聞いて嬉しいでしょう。

 

人の命はお金で買えません。

患者さんに有利なものであれば、すべてやるべき。

 

私はもう一度強調します。 

この病気は西洋医学に任せると、必ず2週間以内で死ぬ。

 

私が処方した発汗剤は、ちょうどこんな時に使うもの。皆さんはこの治療例で教訓を得てください。研修医たちも次回に同じ患者さんを診た時、正しい治療ができるでしょう。

 

*1:倪海厦(ニハイシャ)先生の紹介文は、リンク先記事をご覧ください。倪海厦(ニハイシャ)先生の生涯を紹介します