白血病が2ヶ月内で治り、白血球は6千に戻った。ついでに、心不全の胸が苦しくて痛い、心臓がドキドキする、胃酸逆流、夜間頻尿も著しく改善した漢方薬症例。

【※本記事は2021-07-05更新しました】

 

こんにちは。李哲です。

今日はニハイシャ先生の弟子:張孟超先生*1の治療例を翻訳しました。白血病を2ヶ月で治したついでに、病院の白血病治療薬:ニロチニブで心不全になった諸症状も著しく改善した漢方薬治療例です。中国語本文のリンク先は、 【血癌案例】

 

前記事は6450文字で長文ですが、白血病患者に救いの情報になると幸いです。

白血球が6万の白血病患者、病院の薬:ニロチニブで心不全になり、胸が苦しくて痛い、心臓がドキドキしてきた

初診、2008年11月11日。

J.Lさん、53歳。男性。

 

2008年1月、病院で白血病だと診断されました。当時の白血球は6万。3月から第二代白血病の薬ニロチニブ(nilotinib)を飲んで、その副作用で心不全になりました。3年の間、約10人の患者がこの薬を飲んで、急性心不全で死亡しています。(ニハイシャ先生が言うのは、心臓は7つの癌と関係があります。西洋医学は白血病と心臓の関連性が分からない、逆に心臓を傷つける。)

 

注:99.99%の白血病患者さんが飲むのは、第一代薬グリベック(gleevec)

 

▼李哲の補足説明:グリベックは抗がん剤として幅広く使われています。しかし、その副作用が致命的です。以下はグリベックで死に至る病になった患者さんを救ってきた症例、参考にしてください。 

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数週間前、患者さんは副作用に耐えられなくて、薬を飲むのを止めました。ニロチニブを7ヶ月飲んでいる間に3回骨髄検査をしました。

 

白血病になる前に飲んだ薬は、

  • 鎮痛剤:ナプロキセン(naproxen)5年服用
  • 胃酸を下げる薬:ファモチジン(famotidine)3年服用
  • コレステロール下げる薬:ゲムフィブロジル(gemfibrozil)3年服用

▼李哲の補足説明:西洋薬の鎮痛剤、抗生物質、抗うつ剤などの副作用・作用機序などに関して、あなたはもっと詳しく知るべきです。以下の生化学者の論文が役に立つので、どうぞ1回見てください。

 

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今日診察に来て自覚症状は、

  • 胸が苦しい
  • 胸から背部まで痛い
  • 心臓がドキドキする
  • パニック障害panic attackで車運転ができない
  • 胃酸逆流
  • 視力がぼやけて見えない
  • 四肢の関節痛もある
  • 手足は氷みたいに冷たい
  • 汗はかかない
  • 情緒不安定
  • たくさんの温水を飲むので喉は渇かない
  • 大小便と食欲は良い
  • 朝たちがない
  • 睡眠は悪くてよく目が覚める

※舌診では、舌苔が薄くて白、周りには歯痕がある。髭は少ないけどまだありました。

 

耳の反射区検査では、心臓の反射区(+++)。胸椎の6,7番に圧痛あり。腹診では、みぞおちあたりが硬くて温度が低い。手は触ったら氷みたいに冷たかったです。

 


 

※診断:

胸痺。少陰虚寒症。

 

処方箋:

四逆湯+枳實薤白桂枝湯+旋覆代赭湯+加工した附子(漢唐の生のトリカブトを焼いて使った)+瘀血を取る生薬。

 

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代赭石(たいしゃせき)の画像。

 

漢方薬治療後の変化と中医学の解釈

以下からは患者さんの自覚症状の変化、そして中医学の解釈を書いてあります。

治療1ヶ月後:胃酸逆流・夜間頻尿は治り、動悸は95%治った

2008年12月9日。

胃酸逆流は治りました。心臓のドキドキは、5%しか残ってない。自分で車運転して診療所まで来れました。

 

胸痛は減ったけど、背中の痛みはまだある。硬い食べ物を食べた時、心臓が痛い。手足は暖かくなり、首と肘はまだ重だるい。大便は1日2回、柔らかいほう。

 

T6とT7の圧痛は減ったけど、まだ少し痛い。睡眠は良くなり、朝までぐっすり寝れる。夜間頻尿は治りました。1週間に2回朝たちがある。

 

▼李哲の補足説明:朝たちは男性にとって、非常に大事なサインです。朝たちは何を意味しているのか、以下の記事が参考になると思います。

 

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※処方箋は変えず、烏頭蜜を追加。毎日5g。(生の川烏を電子レンジで乾かして炮川烏にしました。市販のは胆肥を入れているので、胆肥は中毒性があって肝臓と腎臓に悪いです。)

 

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【▲ 漢方薬を練るときに必要な蜂蜜】

 

当時、私が思ったのは、これでも力が足りなかったら、次回は生の烏頭蜜を使うつもり。

 

(ニハイシャ先生が言うのは:烏頭はトリカブトよりも、関節の中に入れるので、寒気を取り除くのは得意。でも、陽気を救って緊急救命の時は、生のトリカブトじゃないとダメ。だから、四逆湯に生のトリカブトを使う。加工したトリカブトは、腎臓の陽気を強化できて、余分な水が排出できる。だから、真武湯に加工したトリカブトを使う)

 

▼李哲の補足説明:真武湯は末期がん治療で、とても有効な処方。関連の症例は、以下の記事が参考になると思います。

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治療1ヶ月1週間後:手足が暖かくなり、心臓が苦しいのは治った 

2009年12月16日。

  • 胸と心臓が苦しいのは完全に消えました
  • 胸から背中まで痛いのは緩和
  • ドキドキするのはまだある
  • 手足は暖かくなり、喉は渇くのは改善した
  • 硬い食べ物を食べても、心臓が痛まなくなった
  • 食後にはしゃっくりがある 

彼は突然、「ほかの持病も治してくれないか?」と質問がありました。

(ほかの持病を相談する時は、もとの病気が良くなった事です。)

 

小さい時に慢性腎炎になり、頻尿で尿が我慢できない。あまり我慢すると、下のお腹から何かが上がってきて、胸がとても痛くなる(これは『傷寒雑病論』でいう「奔豚」です。)仕事は郵便配達で、すごく不便だそうです。

 

腹診:

へその上と下、両方動悸がある。

みぞおちあたりは硬い。

 

処方箋:

四逆湯+枳實薤白桂枝湯+旋覆代赭湯+炮附+烏頭蜜 <每日炮川烏含量7g+桂枝20g茯苓20g

 

▼李哲の補足説明:夜間頻尿は、足つぼ整体でも治した例がたくさんあります。以下はその一つの治療例、参考になると幸いです。

 

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治療1ヶ月3週間後:白血病は治り、白血球が6千に戻った。心臓がドキドキするのも治った

2009年1月6日。

  • 動悸(心臓がドキドキする)は完全に治った
  • 頻尿は改善したけど、まだ我慢できない
  • 下腹から何かが上がってくる感じはまだあり、四肢の関節痛はまだある
  • 1週間に4回朝たちが出てきた
  • 体力は前よりだいぶ良い
  • ひげ剃りは1回した

(奔豚は桂枝加桂湯で治療。ニハイシャ先生の曰く、桂枝ではなくて肉桂が正しい。【余無言医案】を参考にして下さい。)

 

▼李哲の補足説明:動悸、息切れは漢方以外に、鍼治療でも即効性があります。以下の鍼治療例、参考になると幸いです。 

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患者のT6とT7の圧痛は完全に消えたので、私は彼に話しました。

「白血病は治っています。病院の血液検査など、受けてみても良いですよ。」

 

注:2009年2月16日、病院の検査では白血球が6千。正常値は4千~8千。

 

患者さんの主治医は、「抗がん剤をやらないと3ヶ月以内で必ず悪化する」と脅かしました。骨髄の検査も要求されたけど、患者さんは賢くて漢方薬を信じている人。

 

患者さんは主治医に言いました。

「抗がん剤を止めて3ヶ月も経っています。今は血液検査が正常だけではなく、体の調子がとても良い。私は絶対骨髄検査と抗がん剤はやりません。(みんな彼みたいになれば良いですね)

 

今の治療項目は、抗がん剤でやられた心臓を修復して、ほかの持病を治すこと。

 

処方箋:

桂枝芍薬知母湯+烏頭蜜<每日炮川烏の量は7g+清華桂(最上等の肉桂)3gを粉末にして、2回に分けて飲み込む。(倪海先生が言ったけど、普通の肉桂は無効)。

 

▼李哲の補足説明:心臓疾患は、中医学しか治せない。病院の治療だと死ぬ道しかないことを覚えてください。

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治療2ヶ月後:尿が我慢できないのは大幅に改善した 

2009年1月13日。

尿が我慢できないのと何かが上がってくる症状は、この20何年で初めて大幅に改善されました。

 

心臓に違和感ある、少しドキドキして、心臓が落ち着かないのは8%戻った(芍薬のせいです。ニハイシャ先生の曰く:胸が苦しくて心臓が痛いときは、芍薬を使わない。

 

胸痛と背中の痛みは緩和したけど、完治にはなってない。

 

処方箋:

前回の処方箋から芍薬を削除。同時に烏頭赤石脂丸(丸薬にするのは、病気の所に長く止まれるから)。胸と心臓が痛いときに5~10粒ベロの下に飲んで下さい。他には関元穴にお灸をする方法も教えました。

 

▼李哲の補足説明:関元にお灸するメリットは、以下の記事で詳しく説明しているので、どうぞご覧ください。

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その後の処方箋は、四逆湯+枳實薤白桂枝湯+桂芍知母湯去芍藥+烏頭蜜<每日炮川烏含量7~12g+清華桂で変更。同時に烏頭赤石脂丸を服用。

 

鼻のアレルギー(毎年春には必ず再発)は、辛夷、石菖蒲、蒼朮を追加(ニハイシャ先生の鼻を治す常備薬)

 

▼李哲の補足説明:花粉症は鍼治療でも治せます。以下は一つの施術例、参考になると幸いです。

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治療3ヶ月1週間後:心不全の胸痛は完全に治っった

2009年2月17日。

胸痛は完全に治りました。

背中の痛みは少し残っている。

関節痛はまだあり、髭は多くないです。

 

ひげは精子の廃棄物

 

(ニハイシャ先生が言うのは、髭は精子の代謝物

もし精子が逆流してリンパ、血液、骨髄に入るとリンパ癌.白血病.骨髄癌になります。髭が多い時は心臓の機能が良い事を示す。精子の代謝物が、ちゃんと皮膚まで送られて髭になるから。)

 

長年の病気で腎臓が弱くなっています。

腎臓は骨と骨髄を司る。

 

処方箋には「漢唐班竜丸」を追加して、督脈と骨髄を補い、最後の体力補充をしようと思いました。 

中の病気が外に完全に出てきて、全部の治療が終わり!

2009年2月24日。

諸症状は良い。

髭も増えてきて、四肢の関節痛は軽減。また、患者さんが言うのは、「痛みが中から外に出て、手首の下だけ痛みが残って、毎日朝たちがあります。」

 

※耳の心臓反射区、血液点は圧痛ない。

T6とT7は完全に痛みがなくなった。

 

昨日、風邪っぽい症状がある。汗が出て頭痛筋肉痛、透明な鼻水が出る。

 

これは朗報です。

病気が外に出ているので、桂枝湯だけでいい。

 

▼李哲の補足説明:病気が外側にいるのか、中にいるのかは、中医学の考え方です。詳しく説明したのは、以下の記事が参考になると思います。

 

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処方箋:桂枝湯そのまま。

 

学生 孟超 2009年3月2日 報告。

倪海厦(ニハイシャ)先生の評価

上に書いた烏頭は「川烏頭」です。現在、中国で使っている烏頭は、川烏頭と草烏頭の違いが分からない。

 

「草烏頭」は、ケガで骨折した時に使うもの。劇毒物なので、昔から内服していません。

 

私たちが使うのは、正規な「川烏頭」。この川烏頭は、救命に大事な生薬で特にリウマチを治す時には不可欠です。正しい川烏頭の使い方が分からない中医師は、リウマチが治せません。

 

上に書いた治療例、孟超はたくさんの毒性がある生薬を使っています。例えばナマのトリカブト、烏頭など。そして、彼の正しい使い方で、重病人を救って来れたのです。

 

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川鳥頭:トリカブトと同じ植物から出るもの。生薬として使う部位が違うので、名前も違います。

 

世の中の開業医たち、良心的な話を聞かせてください。

あなたは上記の治療できますか?もしできないなら、邪魔をしないで下さい。中医学の宣伝は私たちに任せて。


温病派のニセモノ中医師たち、あなた達が上に書いた生薬が使えないなら、図々しく中医学の業界の体表者にならないで、私たちの邪魔ものです。

 

譲って下さい。

我々経方家が西洋医学に対抗します。

 

▼李哲の補足説明:温病派の意味は、以下の記事で詳しく説明しました。参考になると幸いです。 

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我々が西洋医学に対抗するのは、中医学の宣伝が第二の目標。第一の目標は、切迫の理由があります。それは、患者さんを救うこと。

 

死ななくてもいい白血病、デタラメな西洋医学の治療で、無数の患者さんは命を落としています。しかも、患者さんは死ぬ前に膨大な医療費を払って、苦しみながら死んでいく。

 

病気を治せない温病派の中医師たち、あなた達の心は安らかですか?

 

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台湾衛生署の漢方薬委員会の主任:林宜信から始め、あちこち温病派の中医師が邪魔している。あなた達は西洋医学の尻にくっつく虫。

 

このようなダメ中医師が多い環境で、優秀な中医師が生まれると思いますか?

 


 

私は自分の知識を人紀として後世に残しました。幸いにたくさんの台湾と海外の中医師が、我々のチームに入ったこと。将来には超強い経方家が皆さんの周りに現れると思います。

 

徐々に経方の理論が、温病派の理論の代わりになるでしょう。真理が抹殺されるなんて、私は信じません。

 

良心的な温病派の中医師たちは、我々経方のチームに参加して下さい。間違ったもので、自分と患者さんを傷つけるのは止めて。人間の命はお金で買えません。

 

経方家の我々を怒らせた場合、あなた達には一切得がない。ある日、あなた達の親族.友人がこのような重病になったとき、あなたはどうしますか?

 

経方家の私たちに任せるか?

西洋医学に任せて、ギロチンまで送り出しますか?

 

よく考えて下さい!

李哲の解釈と感想

専門的な処方箋の名前、そして中医学の理論が出ているので、素人の皆さんは頭を抱えるかも知れません。なるべくわかりやすい言葉にしようと思いましたが、日本語レベルの問題で(-_-;)

 

記事を簡単にまとめると、白血病の診断基準、治療方向、そして治療の処方箋を書いてあります。途中での複雑な中医学の解説は、興味がある方の勉強にはなると思います。

 

ニハイシャ先生は以前話した事ががるけど、生のトリカブト(生附子)がなかったら、白血病は治せない。

 

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【▲ 重病を治すときに必要な生薬:トリカブト(附子)】

 

外苑前の古くからある漢方薬局:『五行堂』に聞いたら、日本の漢方薬局には生のトリカブト(生附子)がないそうです。日本にあるのは、加工したトリカブト(炮附子)だけ。つまり、日本には白血病を治せる漢方医がいない事です。

 

トリカブトの中医学知識は、以下の記事が参考になると思います。

 

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漢方薬で白血病を治したいなら、海外に行ってください。ニハイシャ先生の弟子たちが集まっている『台北漢唐中医診療所』がお薦めです。以下の記事に、詳しい住所・電話番号があるので、どうぞご参考に。

 

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私は臨床で白血病を診たことがありますが、1回しか治療してないので継続観察がないです。ただし、家族からの報告を聞く限り鍼の効果はある。将来的に白血病の治療例がありましたら、また自分の言葉で解釈したいと思います。

 

皆さん一つだけ覚えてください。

白血病は中医学にとって、不治の病ではありません。

 

白血病だと診断された時、慌てて西洋医学の治療を受けるのではなく、先に副作用がない中医学の治療を受けてみて下さい。

 

中医学の治療を受けてダメだったら、また骨髄移植.抗がん剤などやってもいいじゃないですか?

 

(おわり)

 

*1:張孟超先生はアメリカの開業医です。張孟超先生の診療所住所・電話番号などは倪海厦(ニハイシャ)先生の弟子たちの、世界各国診療所情報を紹介します。をご覧ください