こんにちは。
李哲です。
最近アメリカにいるニハイシャ先生の弟子のブログ、中国にいる漢方医のブログを読んでも、皆が言うのは:最近の風邪は強い。異変のスピードがとても速い。
一般的には風邪は1週間でもっと深い体内に入る若しくは1週間で治るけど、今度のは治るところか逆に短い時間で、もっと深い体内に入るそうです。
傷寒論の理論では、外側の「太陽」から一番内側の「厥陰」まで6層の防衛線があります。
普通の風邪は外側の「太陽」層に止まるけど、最近のは2,3日で太陽層から3番目、5番目の防衛線を突破している時もある。
(防衛線に関しては、後日また記事として説明します)
治療する時には、臨床医も頭に汗をかくと思います。
もっと防衛線を強化しながら、外から入ってきた風邪のウィルスを退去しないといけないから。
環境の汚染と西洋薬の濫用。
悪化する環境で、ウィルスも生存する為に強くなったでしょう。
日本で有名なのは、「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌」、悪魔の耐性菌など。抗生物質の濫用で生まれた「傑作」です。
菌を殺す抗生物質など、殺すやり方では菌もウィルスも強くなり、最後は打つ手がないと思います。
①耐性菌が蔓延し、ついに「抗生物質が効かない」時代がやってくる──研究者と微生物との終わりなき闘い
②抗生物質、風邪に効かないのに…根強い誤解 知らないと怖い耐性菌
ニハイシャの弟子のブログを読んでると、読者からの面白い質問がありました。
「傷寒雑病論は1800年前に書いたもの。
この1800年で、風邪のウィルスはどんどん進化して異変したはず。
1800年前の処方箋が、今のウィルスに合っているのか?」
この質問に対して、作者はこう答えました。
「我々中医学の治し方は、風邪のウィルスを殺すのではない。体のバランスと環境整えて、体自分で自分を治すようにする。」
他の言葉で言うと、漢方は身体の環境を変えて、菌とウィルスが生存しにくくする。
だから、菌とウィルスは自然に消えるのです。
中医学は殺すやり方ではありません。
1800年の間、ウィルスなどは異変しているかも知れない。
しかし、人間の身体はさほど変わってないのです。
だから、体のバランスを整える傷寒雑病論の処方箋は、今でも有効。
鍼灸の場合は、さらに原理が簡単です。
針ではもちろん、ウィルスなんか殺せません。
針が風邪を治せるのは、細い針で身体を刺激し、内臓の働きを良くすることで、自分で自分を治すのです。
単なる風邪だったら、鍼治療は液門と三間だけでいいです。
咳.喉痛があったら、天突穴を追加すれば、だいぶ楽になるはず。
あとは、一般的な肺兪、列缺などを刺して肺の機能を強化して、自分でウィルスを追い出すこと。
風邪の鍼治療例は、前に何個か書いたことがあります。どうぞご覧ください。
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