漢方に対する誤解:漢方は慢性の病気しか治せない?(2018-04-02修正)

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皆さんの漢方というものに対する

イメージはどんなものですか?

今の中国では、漢方=中医学について

間違った理解をしている人がたくさんいます。

 

本場の中国ですら間違っているのですから、おそらく他のアジア諸国では、 もっと歪められているのではないでしょうか。

「西洋医学で治らないなら、とりあえず漢方に頼ってみよう」 

「漢方は急性の病気や癌などには効かない」

「漢方薬は何ヶ月も飲まないと効かない」

 

「体質に合えば効くかも知れないけど、 合わなければ全く効果がない。
こんなんじゃ、重病どころか風邪も治せないのでは・・・」

さて、本当のところはどうなのでしょう?

今、中国で起こっていることをお伝えしたくて、 このコラムを書きました。

中医学には「火神(かじん)派」という流派があります。

清朝の鄭欽安(てい しんあん)が元祖で、 歴史的にはまだ100年くらいしか経っていない若い流派です。

この流派の特徴は、附子(ブシ:トリカブトの一種。 日本では狂言のタイトル「ぶす」で有名だそうですね。 日本の漢方では「ブシ」と発音するようです) などの毒性の強い漢方薬を大胆に使用して、 たくさんの瀕死の人を救ってきたことです。

体をあたためて腎の気を高める、 火のように作用の強い薬を自在に使いこなすことから、「火神派」と呼ばれるようになりました。

現在、代表的な火神派の中医師が何人かいますが、 その中の一人を紹介したいと思います。

名前は李可(り か)先生、70歳のおじいちゃんです。
中医歴50年のベテラン先生です。

李可先生は、数え切れないほどたくさんの 患者さん達の命を救いました。

心筋梗塞、脳梗塞、癌… 西洋医学では「もう治る見込みはない」といわれた病気の患者さんばかりです。

李可先生が勤めた漢方の病院(中医院と言います)において、 全国で唯一はじめて、漢方科が西洋医学の緊急措置室に とって替わったのです。

つまり、心筋梗塞や脳出血で倒れた人が 病院に運ばれたとき、通常の緊急措置ではなく
、まず漢方の緊急治療が先に行われたのです。

なぜ?
李可先生の漢方治療のほうが、 西洋の薬よりも副作用がなく、効き目があったからです。

アメリカでも、台湾出身の中医師が活躍しています。
この前のコラムでも紹介した倪海厦(ニハイシャ)先生です。

倪海厦先生の得意な分野も癌などです。
漢方での癌の完治率は高く、アメリカの西洋医学の先生も患者さんに薦めているくらいです。

興味がある方は、インターネットで検索してみて下さい。
(2018-10-05追記:ニハイシャ先生の診療所は、ニハイシャ先生の死去とともになくなりました。)


では、なぜ一般の人々の意識の中で 、「漢方は効かない」になってしまったのでしょう?

 

~続く~

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