手術後に内臓痛・心臓の痛みが生じた:乳癌が肺、胃転移した鍼治療例(3/4)(2019-03-04修正)

こんにちは。李哲です。

患者さんは黄疸のためにステント治療を受けてから、心臓が痛む、夜間の内臓痛、食べられないなどの症状が現れました。

 

この記事は主に、内臓痛と心臓が痛い・食欲不振を緩和した内容です。

(全文5384文字)

 

 

ステント治療してから、心臓が痛む・夜間の内臓痛が生じた

 

2017年2月11日、25回目。

 彼女の報告:

事情が急変。
彼女はステント入れる手術を受けました。

 

ステント治療してから、大便がブカブカ水に浮くのと尿がすごい黄色いのが、徐々になくなりつつある。(胆管が詰まって黄疸になっているから、以上の症状が出るらしいです)


彼女は手術したことに満足していました。

 

私が聞いたら、最近また夜になると目が見えない。治ったのにまた再発したのは、なにかキッカケがあるはず。

 

中医学からみると、これは肝臓に毒素があるからです。

 

最初に来た時、よく見えないのを治ったけど、また再開するしかないです。

残念なのは彼女は晴明穴を怖がって、今刺せないこと。

 

ほかの代用のツボで、とりあえずやるしかない。効果は落ちるけど、何もないよりかはマシ。

 


 

2017年2月14日、26回目。

先週のステントを入れる手術してから、調子が悪い。胃腸の調子はまだ良いけど、心臓が痛む。内臓痛が生じた。

 

昨日は内臓痛で一晩中眠れなかった。

痛む場所は、みぞおちから臍の間、広い範囲で痛い。

 

今日は呼吸困難で、ハアハアしながら入って来ました。

食欲は鍼をしてから、湧いてきたそうです。

ただし、この心臓痛と内臓痛は予想外のもの。

 

今日刺したツボは、仰向けのみ。

いつものツボを少し変更。

 

彼女が言うのは、足のツボを刺したら、すぐ内臓痛が軽くなり始め、その後は爆睡していました。

鍼を取ってお茶を飲むとき、彼女が言うのは内臓痛はさっきの8から2に下がった。残り2は2日後に来たとき、また診るつもりです。

 

ステントを入れる手術で、なにか西洋薬を使ってないか彼女に聞いたら、抗生物質を使ったそうです。

 

私は心臓が痛むのと内臓痛の源が分かりました。

抗生物質使用が原因です。

 

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抗生物質の害に関しては、以下の記事が参考になると思います。

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li-hari.hatenablog.com

 


 

2017年2月16日、27回目。

彼女の報告:

前回の針の後、とても調子が良かったけど、翌日の夜中から内臓痛がまた再発。つらくて寝れなかった。当院に来た時は、また息が苦しくてハアハアしている。

 

彼女は病院の先生に聞いてみたそうです。

「抗生物質はどのくらい使ったですか?」

 

病院の先生が言うのは、「1本だけ。」(商品名はよく分からない)

手術した夜に熱が出て、点滴したらしいです。

 

私は彼女に話しました。

「今回は運が良いからまだいいけど、運が悪かったら鍼でも戻せません」

 

なぜこのように話したか。

 

がん患者は一般の人と免疫力が違います。

一般の方は抗生物質1本点滴されても、心臓が痛むほどにはならない。

 

しかし、免疫力が全体的に低いがん患者は、抗生物質1本だけでも急激に悪化し、命を落とすかも知れない。

 

ずっと心臓が痛むのは、心筋梗塞に近いです。(狭心症は何時間も心臓が痛むことはない

 

詰まっている血管が少なかったら、まだ軽い発作だけど、大事な血管が一気に詰まる場合は、死ぬしかありません。

 
今日の鍼のあと、すべての内臓痛.心臓が痛むのは消えました。

帰りに彼女が言うのは、「やはりここに来ると楽になる。助かります」

 

内臓痛がやっと収まり

2017年2月18日、28回目。

彼女の報告:
前回の針の後は調子が良かったけど、夜中にまた内臓痛が再発。翌日はぐったり。

 

翌日、病院に行って待っている間に、ボランティアで来ている演奏会があって行ってみた。1時間くらい聞いたら、ウキウキしていつの間にか内臓痛が消えたそうです。


その日は、夜も内臓痛がなくてよく寝れた。

ここで分かりますが、心にしみる音楽は、病院の薬よりも効果的です。

 

音楽療法の素晴らしさは、以下の記事でも討論したことがあります。

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li-hari.hatenablog.com

 

今日刺したツボは、ほぼ同じ。

30分後に鍼を取ったら、彼女が言うのは「スッキリした!」。

 


 

2017年2月21日、29回目。

彼女の報告:

ご飯をよく食べれるようになった。

心臓の痛みは、もうない。内臓痛は減っているけど、まだ少しある。

 

今日刺したツボは、ほぼ同じ。

 

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2017年2月23日。

30回目。

痛みなしで夜もよく寝れる。

ご飯も食べれる。

目は見えづらい。

(晴明穴を刺せば視力向上につながりますが、今刺せないのが問題です)

 

足のツボを刺してから胃腸がグルグルなり始め、鍼を取ったとき彼女が言うのは、「すごいお腹が空いた!」

 

そして、彼女が言うのは、「針をさす時は泣いちゃうけど、帰りは笑えますね」

 


 

2017年2月25日、31回目。

彼女の報告:

痛みはない状態が安定している。食事は食べられる。

特には主訴がないので、いつものツボ。

施術後、お茶を飲むとき、彼女が言うのは、ほかの病院に変えた。今後PET検査をして、抗がん剤か女性ホルモン剤を使うか、その時また決める。でも、彼女は西洋薬を使いたくないと言ってました。

 

私も彼女に説明しました。

「西洋薬を使うと一気に悪化します。

この前、抗生物質1本を点滴しただけで、心臓の痛みと内臓痛が生じました

 

やっと鍼で心臓の痛みを治して、内臓痛を収めました。

次はなにかあったとき、鍼でも治せないかも知りません。

 

吐き気と息切れが一番困る症状

 

2017年3月18日。

彼女の報告:

今週はずっと調子が悪い。

吐き気が一番困る。吐き気で漢方薬も飲めない。

 

ご飯は2~3口食べて、もう要らない感じ。右脇腹下の肝臓のあたりは痛い。

2番めに困るのは、息が苦しくてハアハアすること。

 

脈診では、左右の寸関は沈細、今まで診たことがない速さ。

施術後、速さは3分の2くらいになったけど、それでもまだすごく速い方。

 

これは危険な脈なので、次からは毎週2~3回のベースに戻すことを勧めました。

施術後、彼女が笑いながら言うのは、「鍼を置いてる間はずっと食べ物ばかり考えていた」

 


 

2017年3月21日。

彼女が言うのは、ハアハアするのが気になる。内臓痛と食欲はまあまあ大丈夫。

食べる量を聞いたら、1人前の3分の1くらいしかない。この量はまだ少ないです。

 

脈診では前回ほど速くないけど、正常な速さから見ると、まだまだ速い。

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2017年3月23日。

彼女の報告:

前回の針の後、食べたい気持ちで勢い良く外食して帰ったらグッタリして倒れた。翌日から徐々に元気で前より食べられるようになった。

 

今は1人前の6~7割くらい食べられる。

吐き気、気持ち悪いのもなくなったし、食べてグッタリする感じもない。

 

ただ、心臓喘息でハアハアするのはつらい。

 

仕事中座りっぱなしで運動してないのに、1時間半くらい仕事するとハアハアして、しばらく休憩すると治るそうです。

 

脈診では、前回とほぼ同じ速さ。

左右の関脈は、沈弱。

これは消化系がまだ弱い事を示す。

 

目は前より見えやすくなった。

(視力の為のツボは刺してない)

 

胃の周りを触ってみたら、腫瘍の場所が変わっている。

確定は出来ませんが、以前より縮まっていると思います。

あと、彼女の食べられる量が増えているので、おそらく小さくなったでしょう。

 

腫瘍の大きさは、もうどうでも良いです。

大事なのは、彼女が食べられること。

 

今日も鍼を置いてる間、彼女はずっと食べ物のメニューばかり考えていたそうです。(笑)

 

帰りに彼女が言うのは、「30年間の花粉症が出ないのが不思議!」

 

私は彼女に説明しました。

「花粉症のためのツボは刺して無いけど、鍼は全体的に良くするので、花粉症が出ないのも不思議な事ではないです」

 

花粉症などはもともと治しやすい症状、1~2回ですぐ改善できます。

以下は一つの治療例、参考にして下さい。

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li-hari.hatenablog.com

 

内臓痛が再発して、吐き気がする

 

2017年3月25日。

昨日から調子が悪い。

内臓痛が復活して、吐き気がする。

今日は肝臓のあたりが腫れている感じがして、息もハアハアしていました。

 

私は急いて鍼をしました。

鍼は刺したらすぐ息が落ち着いて、痛みもなくなりました。

 

帰りに彼女はまだハアハアするのがあったけど、次回にまた診るつもり。

 


 

2017年3月30日。

彼女の報告:

この2週間、ずっと内臓痛が続いているそうです。

 

今日の施術で、水道穴.下脘は響きが強すぎて叫んでました。話を聞いたら最近お灸をしてない。あまりの痛さに彼女はビックリして、帰ったらすぐお灸をすると言ってました。

 

そして、彼女は私にお知らせがありました。

「6月末には会社を止めて、短い残りの人生を楽しみたい。飼っている猫と遊んだり、旅行に行ったり。会社を止めると収入がなくなるので、通える限り鍼に来ます」と彼女は言ってました。

 

彼女の話を聞いて、私は複雑な気持ちでした。

 

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患者さんを生かせるのは私の仕事です。

希望がある限り、全力を尽くして治療します。

しかし、こんな状況でどのくらい治療できるのか?

 

「末期癌でも必ず治ります!」という保証、私にはできません。

 

治療で一番困るのは、患者さんが生きる意志を失った時。

患者さんまで生きる希望を捨てたら、もう誰も救えない。

 

彼女はとても意志が強てい人で、簡単に諦める人ではないです。こんな話をしたのも、生きる希望を捨てたことではないと思います。

 

ただ、彼女の話を聞いて、虚しさと悲しみがある。

 

食べる量が増えて、昔嫌いだったお酢が好きになった

 

2017年4月1日。

彼女の報告:

内臓痛は消失。

今日は何ヶ月ぶりに1人前を完食。

すごく嬉しくて食べ終わったあと、記念写真を撮った。

 

胃の周りの腫瘍は、手背で触ってみたら温度は温かい。硬い腫瘍の範囲は縮まっている。この2つの症状から見ると、彼女は前よりだいぶ改善しています。

 

今日の鍼を置いてる間、彼女は初めて寝れたそうです。

 

彼女が言うのは、「この前の鍼が泣くほど痛かったので、帰ってお灸しようと見たら、一番痛かったところに水泡ができた。その水泡の上でお灸をしたら、今までないくらい効いた!翌日から別人みたいで調子がいいです!

 


 

2017年4月5日。

今日、彼女はハアハアしながら入って来なかったです。

彼女が言うのは、「今食べるリハビリをしている。自分がどのくらい食べられるのかをチェックしている。いま食べられる量は1人前の7割くらい。いろいろ食べてみて分かったのは酢ものが食べやすくて美味しい。気持ち悪くならないです」

 

不思議なのは、彼女は昔酢ものが大嫌いだったそうです。 

今は逆に食べると美味しい。食欲が無いときは、とろろご飯にお酢だと簡単に食べられる。

 

私は彼女に説明しました。

お酢は肝臓と胆嚢にとても良いです。(彼女はちょうど肝臓と胆嚢に問題がある)

 

とろろ(山芋)は脾臓.すい臓など消化系にとても良い。

 

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お酢は肝臓と胆嚢に良い。ただし、米酢限定。


彼女は、「だから自分が美味しいと思って食べるわけですね」と言ってました。

 

人間の体は不思議です。

以前嫌いでも、いまの体に必要だったら、それがまた美味しく感じる。

 

人工甘味料たっぷりの清涼飲料水が美味しい。

添加物だらけのファーストフードが美味しい。

これは中毒現象です。

 

本来の自然な美味しさではありませんので、混同しないで下さい。

 

人工甘味料が入った甘い物は、李哲鍼灸院では禁止です。

具体的な理由は、以下の記事をご覧ください。

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li-hari.hatenablog.com

 

お腹に水が溜まっている感じがする。尿の出が悪いので、今日は水分、水道、中極、陰陵泉、地機などを追加。まだ腹水症にはなってないけど、以上のツボは予防になります。万が一腹水症になっても治療ができる。

 

前回の針の後、「死を考えていろいろ片付けるのはまだ早いのではないか?」と彼女は思ったそうです。

 

私は彼女に話しました。

「まだ希望があるので、投げ捨てるのは早い。まだ60歳も過ぎてないし、まだまだいけますよ。むやみに心配したり怖がったりするのは、癌にとても良くないです。ここは投げ捨てたほうが良い」

 

彼女が言うのは、「すべて投げ捨てた翌日から体調がすごく良いので、ストレスって本当に関係ありますね」

 

ストレスは健康を大きく損なう

 

私は彼女に話しました。

「会社を辞めるのもキャンセルして、もう少し働くのはどうですか?」

 

彼女は笑いながら答えたのは、「いやいや~今までずいぶん頑張って仕事したから、今後はのんびり過ごしたいです」

 

笑っている彼女を見て、私はホットしました。

 

食べる量がこのまま維持できれば、彼女は確実に安全である。

たとえ腫瘍が残っていても、彼女の日常生活には影響がない。

 

つまり、がん細胞.腫瘍と共存し長生きを図る。

 

~続き~

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li-hari.hatenablog.com