こんにちは。李哲です。
今日はジフテリアで呼吸困難になった患者さんを、救ってきた孫培栄先生の鍼灸症例です。
症例1:2回で治った大人
陳君。46歳。河南省出身。
住所は台北県永和鎮新生路。
ジフテリアで喉が詰まり、呼吸困難になりました。
投薬、注射をしたけど変わらなくて、お医者さんはみんな両手上げ。
幸いに友人が紹介して治療に来ました。
1969年9月29日。
車で来た彼を見たら、とても危ないと判断して、すぐ少商、関衝、少衝、商陽などを三稜鍼で刺絡。黒い血を出して緊急治療をしました。
翌日、もう一回鍼をして完治。
症例2:1歳の赤ちゃんは1回で治った
李小妮、1歳。
山東省莱陽の出身。住所は台北市南京東路1段。
1953年の秋、ジフテリアになり最初から症状が重かったです。両目がまっすぐになり、呼吸困難の状態。
治療に呼ばれて行って、すぐ少商、関衝、少衝、商陽などを三稜鍼で刺絡して完治。
症例3:声も出ない、呼吸困難は2回で完治
汪さん、女性、46歳。
浙江省出身。住所は台北県永和鎮新生路。
ジフテリアで飲食が難しくなって、話そうとしても声が出ない、呼吸困難になりました。
危ない状況なのに、お医者さんたちは両手を上げ。
1968年1月29日、友人が紹介して治療に来ました。
その場で同じツボに三稜鍼で刺絡し、2回で完治。
李哲の感想
三稜鍼での刺絡療法は、急性の熱証には素晴らしい即効性があります。
例えば風邪での高熱。
大椎穴で刺絡すると、すぐ熱が下がる。
毒蛇に噛まれた場合は、噛まれた所を絞って血を出すのは、皆さんも知っていると思います。
瀉血療法の理屈は同じ。
毒に逃げ道を与える。
(西洋医学の毒を殺す為の中和剤(抗毒素血清)と考え方が違う)
一つだけ違うのは、瀉血療法はツボを選ぶこと。
熱証の時、どこでも血を出すのではないです。
昔のヨーロッパににも、似ている瀉血療法がありましたね。
ただし、中国の医学と違うのは、ツボの概念がない.適応症が分からないから、患者さんが大量出血で死んだ人も少なくないそうです。
鍼灸の刺絡療法は、厳密にその適応症と刺絡する場所があります。なんでも血管を刺して血を抜くのではありません。
私はまだジフテリアを診たことがないです。
こんな急性の病気、おそらく鍼灸院に患者さんを送る救急車もないでしょう。
日本ではワクチンで予防しているみたいですが、自分の子供には一切ワクチンをさせない。
万が一、ジフテリアになったら、指で黒い血を少し出せばすぐ治るから。
全然心配しないです。