静脈瘤で左足の激痛、足に力が入らないのを1週間で治した漢方薬症例

こんにちは。李哲です。

静脈瘤で足が激痛。足に力が入らなくて困っている方、漢方薬と鍼灸で治せるのでぜひ試してください。

 

今日翻訳したのは、アメリカの中医師:李宗恩博士*1の漢方薬治療例。参考になると幸いです。

 

中国語本文のリンク先は、

左腳靜脈血栓,突然左腳無法用力,很痛 – 當張仲景遇上史丹佛

 

静脈瘤で左足の激痛、足に力が入らないのは1週間で治った

 

2013.3.12

41歳の女性、中国人。

左足に突然力が入らなくて、激痛が起きました。

両足には静脈瘤があります。

 

静脈瘤で足に激痛、力が入らなくなった

 

環跳穴は痛くない、たまに頭痛があってチクチク痛む。生理前に頭痛がする。

 

血圧は130~160/80~100。

食事で気持ち悪くなるけど、胃酸逆流はない。

ここ数年、毎日2杯のコーヒーを飲んで、以前はたくさんのサプリメントを飲んでいました。

 

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以下は問診内容。

●寒熱:正常。

●汗:汗が出にくい、寝汗はない。

●睡眠:夜12時に寝て、朝5時にトイレに行って6時に起床。寝起きは疲れている感じ。

●食欲:強すぎる。甘いものが大好きで、酸っぱいのが嫌い。口臭がある。

●便通:毎日1回以上。

●尿:頻尿、尿の色は透明。

●口渇:常にお湯を飲む。

●生理:以前は21日周期だったけど、最近は24日周期。生理が来て2日目は出血量が多くて、赤黒の血の塊も出る。

 

腹診:肝臓と脾臓は正常。

脈診:平浅、浮いてない。尺脈がある。脈は無力、細いけど正常だとも言える。

 

眼診:脾臓の反射区が大きすぎて、肝臓は逆に小さい。肝臓の反射区の輪の形が良くない。

 

ツボの圧痛検査:三陰交穴は圧痛があり、血海には無し。

 

処方箋:

芍薬、炙甘草、桂枝、白朮、茯苓、牡丹皮、三七、川芎、桃仁、過去したトリカブト、生姜、牛膝

 

鍼灸のツボ:

三陰交、血海、太衝、合谷、太白

 


 

2013.3.18

再診察。

 

彼女の報告:

左足は完全に治り、漢方薬を飲んだあとは不調がありません。

 

李哲の感想

 

上記の処方箋、李宗恩博士の解釈によると、「芍薬甘草湯」をもとにして瘀血を溶かす生薬を入れたものだそうです。

 

「芍薬甘草湯」は下半身の痛み、例えば膝の痛みにも有効です。以下の漢方薬症例、どうぞご参考に。

 

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静脈瘤は女性に多いです。

ひどくなると、上記の患者さんみたいに足に激痛が走り、力が入らなくなります。

 

病院の治療だと一般的にカテーテル手術でしょう。

管を通してつまりをなくすやり方。

 

手術で効果があるかも知れません。

しかし、なぜ静脈瘤ができるのかを解決しないで、詰まったところを通しただけではダメです。また再発しますから。

 

中医学の理論では、静脈瘤はほとんど瘀血です。

瘀血ができる原因は、静脈の流れが遅くて、血の塊ができる。

血の巡りが遅いのは、運動不足もしくは下半身の冷えが原因です。

 

治療法としては、温める生薬と瘀血を取る生薬で治せます。鄭先生の症例が一つあるので、どうぞご参考にしてください。

 

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足の冷え性に対して、鍼治療の効果もいいです。

漢方薬みたいに1杯飲んだだけで熱くならないけど、ジワジワと変化して来ます。

 

まれな例ですが、1回受けただけで体が燃えるように熱くなった方がいました。以下の治療例、参考になると幸いです。

 

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十数回の鍼治療後、冷たい足が暖かくなり、夜は逆に足が熱くて目が覚める女性もいました。以下の記事、どうぞご覧ください。

 

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足の冷え、足の痛みがありましたら、漢方医もしくは鍼灸医に治してもらってください。手術するよりも効果的で副作用の心配がありません。

*1:李宗恩博士の紹介は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外) をご覧ください。