朝、歯磨きで気持ち悪くなるのは、ジジイだからではない
こんにちは。李哲です。
今日は中医学の雑談、朝方歯磨きするときの「おえっ!」となる現象を解釈します。
ネットを見ると、様々な解釈があり、笑っちゃうのもありました。
たとえば、ジジイになったからとか。
この解釈は、無理矢理感が半端ないです。
①歯磨きしても、吐きそうにならないジジイもいる。
②若い人もこの症状を持っている。
「おえっ!」となるのは、歳のせいではありません。体内の老廃物、「痰」が原因なのです。
胃腸・横隔膜の「痰」が本当の原因
中医学の理論でいうと、歯磨きで吐きそうになるのは、胃腸と横隔膜に痰が多いから起きる症状。
あなたが若者であろうと年寄りであろうと、胃腸と横隔膜に痰が貯まっていれば、歯磨きをするときに「オエッ!」となります。
胃腸・横隔膜は食道を通じて、口腔内ともつながっています。
口腔を刺激すると、下の痰も動くので、吐きそうになるのです。
果たして、中医学の理論は正しいかどうか?
簡単です。
漢方薬もしくは鍼治療を受けてみてください。良くなったら、中医学の理論が正しい事を証明します。
胃と横隔膜に湿気・痰が溜まった時は、ひどいめまいがする時があります。これも過去記事があるので、どうぞご参考に。
なぜ胃腸・横隔膜に痰がたまるのか?
主に食事と関係しています。
- 肉食ばかりで野菜は嫌い
- 大量のお酒
- ハム、ソーセージなどの加工肉が好き
- 甘いモノ、乳製品
以上の食べ物は、湿気を生み出しやすいです。湿気が一つの場所に長く滞在すると、徐々にネバネバの痰になります。
ほかにある原因は、
- 水を飲むのが早すぎ。
- 寝転がったまま水を飲む。
ぺぇ!と吐いて、目に見える痰なら皆さんは信じるでしょう。
実は、体内には誰でも痰が潜伏しています。違いは量が多いか少ないかだけ。
人間の体重の7割は水。
体内では毎日痰・湿気が作られています。
ゼロにするのは無理ですが、極力少なくすることは可能です。
水の代謝ルートは、汗・尿から出るのが多い。つまり、汗をかかない、尿の回数が少ないと体内に水が溜まって、最終的にはネバネバの痰・湿気などになります。
体内の「痰」を減らす対策
1.食べ物に気をつけて、大量のお酒を飲まない
飲食は1日3回も回数があるので、体に対する影響は非常に大きいです。
毎日の累積で、体は徐々に変わりますから、日常生活で気をつけないといけないですね。
例えば、野菜を多めに肉は少なめにする。
ソーセージなどの加工肉は、極力食べない。
お酒はほどほど。
脂っこいものを減らす…
ベストは、当院の禁止物を全部止めることです。患者さんに、「全部止めたら食べる物がない」と文句を言われたこともありますね(笑)
2.運動して湿気・痰を出す
体内の水分は、あまり過ぎると湿気になり、その後は痰になります。
水分が溜まり過ぎないように、自力でできるオススメ対策は、有酸素運動です。
たくさん歩く、ジョギング、エアロビクス、ヨガ、ストレッチ…選択肢はいろいろあるので、必ず毎日1個はやりましょう。
お風呂・サウナに入って汗をかくのも良いですが、これだけでは足りないです。体を動かしたほうが、内臓が動いてくれます。
お風呂・サウナと運動して汗をかく違いは、過去記事で説明したので、良かったらご覧ください。
3.鍼もしくはお灸をする
鍼灸治療は内臓の強化をしますので、もちろん湿気・痰を減らすことができます。
具体的にいうと、脾臓と胃のツボを刺激することで、体の中を徐々に変えていく。
中脘、足三里、公孫、脾兪、胃兪など、選べられるツボはたくさんあります。
以下は私のおばさんの治療例、どうぞご参考に。
おばさんは胃も悪いし、腎臓も良くないので、ひどいめまいと車酔いがあります。幸いにも、毎回鍼をすると楽になりました。
自宅でお灸するときは、中脘もしくは足三里がオススメです。
関連記事を2つ貼るので、どうぞご参考に。
4.漢方薬で胃腸を整える
胃腸を強化する漢方薬は山ほどあります。
たとえば帰脾湯、小柴胡湯、半夏瀉心湯、平胃散、安中散など。
ただし、このあたりは私の言える範囲外なので、省略させていただきます。自分の体にどんな漢方薬が良いかは、漢方医に相談してみてください。
おわりに
朝の歯磨きで「おえっ!」となるのを治すのは、難しくないです。
鍼灸治療の場合は、根本からの体質改善なので、少し日数がかかりますが、気持ち悪いのは1~2回で治るはず。
食事に気をつけて運動もしてるのに、歯磨きで吐きそうになったとき、漢方医か鍼灸医に治してもらえばいいです。
何かしら症状がある時、ほったらかしないで最初に解決してください。
大きなトラブルになる前に治すのが、一番治しやすいときです。