こんにちは。李哲です。
アメリカの中医師:鄭智城先生*1の記事を翻訳しました。
更年期障害のホットフラッシュを3日の漢方薬で治し、ついでに背中が痛い・顔のシミ(肝斑)もだいぶ改善した例です。
中国語本文のリンク先は、
(2012-09-27 04:52発表)
ホットフラッシュは3日で治り、背中が痛い・顔のシミ(肝斑)は6日の漢方薬で大幅に改善
7月の時、以前話した更年期障害のホットフラッシュを治しに来た女性が、また来ました。前回の処方箋がほしいということ。最近またホットフラッシュが始めたそうです。
しかし、同じ処方では無効だったので、彼女は直接診察に来ることにしました。
今の彼女の症状は
- ホットフラッシュ
- 寝汗をかく
- 小便の色は濃い黄色
- 喉は渇くけど飲みたがらない
- 汗が多い、ご飯を食べるだけで汗が出る
脈診は比較的に実。
ベロは赤くて、舌苔は白。
はじめは小青竜湯+石膏にしようと思ったけど、合わないと判断して、よく考えてから越婢加朮湯+附子(トリカブト)+茯苓にしました。3日分。
再診察に来た時、彼女が言うのは「ホットフラッシュはだいぶ良くなりました。でも、汗が多いのは変わらないです。」
彼女はもう一つ言いました。
「不思議なことに、背中の痛みが消えました。以前はたくさんお金払ってマッサージに行ったけど、漢方薬飲んでからすっかり良くなったのです。」
私が思ったのは、越婢湯で背中の寒気がなくなったでしょう。寒気が消えない限り、マッサージしてもムダですね。グァーサだったら効果があるかも知れません。
その後、彼女に柴胡桂枝乾姜湯+浮小麦+五味子を処方しました。3日分。
今日、彼女が再診察に来て話したのは、
「目の周りに数か所の肝斑があったけど、前回と今回の漢方薬を飲んでからだいぶ消えた。」
以上の効果は、みんな予想外のもの。
漢方薬を飲むのは、とてもお得です。
【▲ 五味子(ごみし)の画像】
李哲の解釈と感想
グァーサは中国語で「刮痧」(ぐぁーさ)と言います。
簡単な治療方法ですが、場合によっては効果絶大。
以下は昔の治療例、参考になると幸いです。
柴胡桂枝乾姜湯は、うつ病などの精神疾患を治すときに良く使います。
以下は一つの漢方薬治療例、うつ病・不安障害・躁うつ病などの精神疾患は漢方薬で治る事を知ってください。
越婢加朮湯は以下の治療例でも出ているので、どうぞご参考にしてください。
女性の更年期障害:ホットフラッシュは心臓と肺(主に心臓)が弱くなったのが原因です。
心臓が弱くなる理由は、
- サプリメント、西洋薬の長年の蓄積(毒素)。
- 運動不足で心肺機能が足りない。
- 心労(心配事、ストレス)。これはそうとう心臓に負担をかけます。
漢方薬もしくは鍼灸治療・足ツボ整体、どちらも心臓を強化することができます。
ホットフラッシュの症状ですが、以前足ツボ整体で改善した例があるので、どうぞご参考に。
針の場合は、内関・巨闕、心兪などで強化できます。
背中の痛みは、基本的にひざ裏の委中もしくは足首の崑崙だけでも治る。
中医学は一つの臓器だけ治すのではなく、悪影響が及びそうなところまで強化し、災害が広がらないように予防できます。
治療のついでに予防もしっかり。そして、予想外の嬉しい効果があるのが中医学の特徴。
顔の黒い斑点、褐色斑などは鍼でも良くなります。今まで男性の患者さんからも、女性の患者さんからも顔のシミが薄くなった話は聞きました。以下は一つの鍼治療例、参考になると幸いです。
ただし、鍼治療は漢方薬みたいに1週間で顔のシミ(肝斑)消えるのは難しい。10回もしくは数十回の体質改善期間が必要です。
*1:鄭智城先生の紹介は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外) をご覧ください。