更年期障害・ホットフラッシュ(のぼせ、ほてり)が、「偶然」に漢方薬で改善した例

目がぼやけて見づらい。下半身が非常に重くてダルい。倦怠感が強くて、いつも眠い。耳鳴り。めまいがする。気持ち悪い…

 

このとき、患者さんはどの内科に行ったら良いでしょうか?

 

中医学は一人の先生で十分です。

しかも、主訴になかったホットフラッシュ(のぼせ、ほてり)まで著しく改善しました。

 

これより「コスパがいい」のはないでしょう。

どういう漢方薬で治したかは、以下の翻訳文をご覧ください。

 


 

こんにちは。李哲です。

今日はアメリカの中医師:鄭智城先生*1の記事を翻訳しました。

目次「李哲の感想」以後からは、私が書いたものです。

 

中国語本文のリンク先は、

女教师每隔15分钟一次的潮热无意中被治好_郑智城

(2011-12-28 11:52 発表)

 

 

倦怠感が強くていつも眠い、めまい、気持ち悪いのは「痰」・「湿気」が原因

今日そろそろ仕事が終わる時、一人の欧米人が来ました。

私が見たら、「うん?どこかで見た人…」

 

そして、彼女に聞きました。 

「以前来たことがありますか?」

彼女は頷いて、「来たことがある」と言ってました。

 

カルテを探してみたら、彼女は今年の8月31日に1回来たことがあったのです。

 

当時の症状は、

  • 目がぼやけて見づらい
  • 下半身が非常に重くてダルい
  • 倦怠感が強くて、いつも眠い
  • 耳鳴り
  • めまいがする
  • 気持ち悪い

 


 

彼女は教師です。

当時は夏休みがそろそろ終わり、新学期が始まる時期。

彼女は身体の異変に気づいて、中医学の治療を受けて見ようと思ったのです。

 

彼女は以前、中国に旅行に行った時、同仁堂の中医師が彼女の脈診と舌診をして、彼女のコレステロールがとても高いと断言したので、彼女は中医学を非常に信じていました。

 

経験がない中医師でも、見ただけでコレステロールが高いのが分かります。

何故かと言うと、コレステロールは中医学で言うと、痰と湿気。

 

中医学は脈診と舌診するだけで分かります。

血液検査など、こんなに古臭い機械も要らない。

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脈診:中医学の先生が診断する一つの方法

 

でも、欧米人はみんな真相が分からない人たち。

だから中医学のちょっとした診断技術に驚いたでしょう。

 

6日の実脾飲(じっぴいん)で4ヶ月も持続効果があった

当時、私が彼女に処方したのは、実脾飲(じっぴいん)

6日分。

 

当時の私は、たくさんの実脾飲(じっぴいん)を処方しました。

おそらく、その時はどの患者さんを見ても、脾臓が弱いと判断したでしょう。

 

これはとても良くない「慣性思考」です。

当時は強い湿気とも関係があったかも知れないけど、すべて脾臓が弱いと判断するのは良くない。

 

彼女は当時、典型的な実脾飲(じっぴいん)の症状でした。

だから私も迷わないで処方したのです。

 

今見たら処方はピッタリでした。

彼女はこの4ヶ月ずっと元気で、下半身の重だるさもない。

めまいがと気持ち悪いのが消えました。

 

6日分の漢方で、4ヶ月も効き目が続く。

コスパ抜群で西洋薬と比べたら月とスッポンです。

 

15分に1回のホットフラッシュ(のぼせ、ほてり)まで、「偶然」に消えた

予想外の事は、彼女はもともと15分に1回のぼせる(ほてり)現象があったけど、漢方薬を飲んでからだいぶ良くなり、今は1日1回にに減っている。

 

これは私も予想外で、わけわからん。

 

去年、一人の税関の職員が来て、のぼせる症状を治療した事があります。同じようにひどかったです。ホットフラッシュが10分に1回発作が起きる。

 

私は3回も処方したけど、治せなかったです。

今回は偶然に治療のキーワードを掴み、中医学の臨床は本当に奥深いと感心しました。

 

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澤瀉(だくしゃ)の画像

李哲の感想:更年期障害・ホットフラッシュの原因は、心臓が弱くなっている

ホットフラッシュ(のぼせ、ほてり)は一般的に更年期障害の一つの症状です。

原因は湿気若しくは痰・大便などが中焦(胃腸のあたり)に詰まって、心臓の熱気が足まで行けなくて逆流して顔まで上がる。

 

痰・大便などの詰まりをなくして、心臓を強化すれば、ホットフラッシュ(のぼせ、ほてり)も消えて、更年期障害の諸症状もなくなります。

 

若い時に更年期障害が出ないのは、臓器の力がまだ強いからです。

年をとると共に臓器の力が弱くなり、その上に心労(子供の育児、会社の仕事など)も加わり、心臓が弱くなってホットフラッシュが出ます。

 

更年期障害・ホットフラッシュに対する鍼治療

鍼治療は更年期障害・ホットフラッシュに、とても有効です。

背中の心兪、お腹の巨闕、手首の内関・神門などを刺せば、更年期障害は自然に良くなります。2~3回鍼治療してみれば、あなたはすぐ変化が分かるはず。

 

鍼治療してから、ホットフラッシュみたいに体温が上がり、「熱い熱い!」という面白い感想もあるので、良かったらご覧ください。

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li-hari.hatenablog.com

 

更年期障害が辛いからと言って、女性ホルモン剤は飲まないでください。

 

女性ホルモン剤で一時的に楽になるかも知れないけど、将来的にあなたの骨はボロボロになり、全身の骨粗しょう症になります。

 

そして、子宮癌のリスクが高まるので、メリットよりデメリットが強いです。

*1:鄭智城先生の紹介は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外) をご覧ください。