【翻訳文】科学雑誌(Science):製薬会社と新薬審査員の隠れた利益関係(癒着)を暴露。

こんにちは。李哲です。

今日はニハイシャ先生の弟子の記事を翻訳しました。

 

アメリカでの開業医(中医師):李宗恩博士が最近書いたもの。

最後には私の感想文があります。

 

中国語リンク先は以下。

科學雜誌(Science):藥廠與FDA藥物審核專家之間隱藏的利益輸送 – 當張仲景遇上史丹佛

翻訳文

著名な科学雑誌(Science)が7月出版したもの(06 July, 2018 / Vol 361 / Issue 6397)。

 

http://andylee.pro/wp/wp-content/uploads/2018/07/F1.medium.gif

 

おもて表紙には、製薬会社とアメリカ食品医薬品局(FDA)の新薬審査員たちの隠れた利益関係を暴露して、その後は幅広い範囲で討論とアメリカ食品医薬品局(FDA)への指摘が起きました。

 

これはもともと「公開した秘密」です。

 

世界で著名な科学雑誌が政治若しくは法律の雑誌でもないのに、大量のデータを調べて、おもて表紙で暴露するのは事情のひどさを証明します。

 

良心的な記者であれば、発言しざるをえなくなっている。

 

雑誌の文章は長いですが、皆さん最後まで読んでほしいです。

 

特に例といて出した、セロクエル(Seroquel)とイラクに派遣された軍人Jacob Sitkoの死亡。そして、セロクエル(Seroquel)新薬審査員の間、金銭の流れ数字などを見て嘆くしかない。

 

science.sciencemag.org 

以下は簡単に説明します。

 

アメリカ食品医薬品局(FDA)は、名文で規定しています。

新薬の審査員は、製薬会社との関係ともらうお金を公表しないといけない。

 

もし利益関係があったら、新薬の審査員になれない。

 

雑誌の文章では、2つの抜け穴があると指摘しました。

 

①情報公開は審査員の誠心(honor system)に基づく。ほかの人・団体は深く調べない。

 

②利益関係というのは、審査する直前と直後のワイロを含むだけ。

数年後のワイロは、含まれていない。

 

だから長年の間、製薬会社と新薬審査員の間には言わなくても分かるルールができました。

 

事前にワイロがなくても、新薬審査員たちはなんとなく期待します。

製薬会社も期待に負けず、数年後にはいろんな方法で支持してくれた新薬審査員たちに報酬を与える。

 

例えば会社の顧問になってもらう。

審査員の研究項目のスポンサーになる。

全額負担で、きれいな観光地で開かれる学術研究会に参加させる。

 

このような循環は、理解しにくいことでもないです。

 

たとえ審査員が良心的で、製薬会社の影響を受けなくても、もしその研究計画が大量の資金をもらえば、研究の規模と成果はほかの専門家よりも優れる。名前も売れやすい。

 

名前が売れたらさらにアメリカ食品医薬品局(FDA)に雇われやすくて、新薬の審査員になれる。

 

一旦、アメリカ食品医薬品局(FDA)の新薬の審査員になったら、さらに有名になり、もらえる研究費用も上がります。

 

このような循環、最初は正義の味方であっても、何回か行うと製薬会社の誘惑に負けて「同情心」が生まれます。

 

新薬の審査は、もともと主観的な成分が大きい。

一旦、製薬会社と「感情」が生まれたら、いろんな理由をつけて自分と周りの人を説得して、新薬がアメリカ食品医薬品局(FDA)の審査を通るようにします。

 

お互い利益関係は、製薬会社とアメリカ食品医薬品局(FDA)官僚たちの間には、すでに数十年前からありました。

 

たくさんのアメリカ食品医薬品局(FDA)官僚は退職したあと、製薬会社のエリート職員若しくは給料が高い顧問になります。

 

表面的な理由は、彼らが専門知識があり、アメリカ食品医薬品局(FDA)の規定と流れが分かる。就任したあとは、彼らの特徴を活かすことができる。

 

しかし、本当の原因は非常に複雑です。

 

製薬会社がエリート職と顧問の椅子をFDA官僚に上げるのは、もちろん選択性があります。

 

FDAにいるとき、邪魔する官僚はこんな待遇がありません。

仲良い官僚だけ、ありえない金額の給料がもらえるのです。

 

現在、アメリカ食品医薬品局(FDA)で就任して新薬の審査員をする人たちには、この関連性が自然に分かる。そして、一旦チャンスを見つけたら必ず製薬会社と仲良くしようとします。

 

今日の利益のためではなくて、後半生の幸せのために。

 

実は、製薬会社のたくさんの科学者たちは、本当に人類の病気を治すために研究している人が多いです。

 

ただし、彼らの願望と志は、製薬会社の高層部門と株主の意向ではない。

 

政策を作る人たちは、あらゆる方法で利益ばかり考えています。若者にタバコの中毒になって欲しいように。

 

彼らにとって、一番良い薬は病気を治すものではない。

ある数値を改善するけど、死ぬまで飲む必要がある薬こそ一番儲かる製品。

 

副作用に関しては、あれはどうでも良い。

 

裁判になった時、払う金額が売上より少なければ、良いビジネスである。

 

なぜたくさんの製薬会社が毎年訴訟されて、何億ドルの賠償金と和解金を払っているのに、製薬会社は続けて宣伝しているのか?

 

薬の売上は、数十億ドルで入るから!

 

臨床で診察をしている西洋医学の先生も、たくさんの人は患者さんを治すためです。非常に責任を持って仕事しています。

 

しかし、西洋医学の先生たちの主な道具は西洋薬。

この道具は、先生がコントロールするものではない。

 

臨床での西洋医学の先生は、西洋薬に関して詳しく知りません。

 

一つの西洋薬を徹底的に調べるのに、とうてい数年の時間がかかるから。西洋医学の先生は、そんな暇がありません。

 

しかも、市販の西洋薬は山ほどあります。

 

西洋医学の先生の薬に対する知識は、完全に製薬会社の説明から得ている。

 

製薬会社をコントロールする高層部門と貪欲の株主たちの影響は、西洋医学の先生の手を借りて、数千万人の患者さんに渡されるのです。

 

西洋医学が科学的根拠があると信じる人でも、分かってほしいです。

 

西洋医学の医学研究と臨床治療は、非常に深い溝があります。

 

メディアではよく医学研究の進歩があると言うけど、実際に臨床では製薬会社の直接・間接的なコントロールをされている。

 

医学研究から臨床までは、めちゃくちゃです。

 

もう一つ。

西洋医学業界の研究費用は、ほとんど製薬会社から来ているので、製薬会社の貪欲に汚染されているのも事実です。

 

厳しい内容ばかり書いて、皆さんも疲れたでしょう。

 

ちょっと笑い話を皆さんに紹介します。

アメリカで大ヒットの喜劇ドラマ:ビッグバンセオリー(Big Band Theory)

 

前後の数話には、製薬会社の研究チーム担当者Bernadetteが登場します。

新しく開発した新薬はひどい副作用があって、患者さんは直腸漏れ(rectal leakage)で大便が勝手に出てくるのです。

 

Bernadetteはいろんな方法を探したけど、この副作用が解決できなくて非常に困っていました。

 

この問題が解決される前に、製薬会社の弁護士はずっと患者さんに言いました。「たくさんの原因で直腸漏れが起きます。あなたはこの薬でなったのを証明できますか?

 

後々になって、患者さんからの圧力が強くなり、言い訳ができなくなりました。

 

最後、Bernadetteは「天才的な考案」を出したのです。

 

彼女の提案は、この薬の定義を改める。

どんな疾患を治すかは後にして、とりあえずこの薬の効能を「便秘薬」に定義する。

 

結果的に、製薬会社はこの間違ったことで赤字になったのではなく、「便秘薬」のおかげでボロ儲けしました。

 

Bernadetteも失業寸前の人から、会社の救世主になったのです!

 

これはドラマ中の笑い話だけど、反面的に製薬会社の運営状況を照らしています。

李哲の感想:

日本語で調べてみたら、こんな記事がありました。

興味がある方はどうぞご覧ください。

 

まったく変わらぬ「医師」「製薬企業」「官僚」癒着の実態を告発する--上昌広

 

岡山大医学部と製薬会社の癒着を告発した2教授が停職処分に│NEWSポストセブン

 

10何年前、私が中国の医学部を卒業し大学病院で研修する時、病院の医薬品輸入責任者と製薬会社の裏話はたくさん聞きました。

 

とにかく接待がすごい!

一般サラリーマンが買えない高級タバコ、お酒は責任者に渡され、毎晩接待の宴会が続いてました。

 

ただし、当時の利益関係はすぐ発生するもので、アメリカみたいに数年後に徐々に渡すものではなかったです。

 

アメリカはすごいですね~

すぐ渡すのではなくて、巧みに数年後若しくは退職後にいろいろ優遇を与える。後半生の幸せ。

 

こりゃ~

調査するのも大変。

バレにくいから、抵抗する官僚がいないでしょう。

 

日本のは詳しく知りませんが、おそらく変わらないと思います。 

必ず新薬を通すために、いろいろ団体・マネーが動いているはず。

 

新薬を病院の先生の気に入ってもらうために、いろいろ営業している話はさんざん聞きました。

 

売ってくれれば、お金をあげる。

このようなやり方は、別に悪くないと思います。

 

ただし、売るのが副作用だらけで効果が薄い。患者さんを早死にさせる毒薬だったら?

 

命に関わる医学。

金儲けが最優先のビジネスになって良いでしょうか?

 

李宗恩博士の記事で一つ虚しいところがあります。

 

西洋医学の先生、臨床での武器は西洋薬。

西洋薬なしで、何も治療できない。

 

言い換えると、西洋医学の先生は製薬会社にコントロールされている。

 

中医学の鍼灸・漢方薬は、すべての治療が先生の手に握られています。(鍼と生薬の原価はコントロールできない)

 

どんなツボと生薬を使うか。

完全にほかの団体・人と利益関係がありません。

 

人の顔を見ながら、仕事する必要もない。

 

西洋医学の先生たち、もし本当に患者さんのために治療したいなら、先に製薬会社のコントロールから抜ける事だと思います。