咳すると肋骨が痛い(左)のを15分で治した鍼治療例

【※本記事は2019-06-12更新しました】

 

こんにちは。李哲です。

肋骨の痛みの原因は、ケガ・肋間神経痛・帯状疱疹などがあげられます。

 

西洋医学のやり方は、「原因を調べてから治療する」。

例えば〇〇菌、〇〇ウィルスが原因だから、相応の薬を使う。

原因不明の場合は、治療法もありません。

 

中医学は違います。

西洋医学が原因不明だといっても、中医学の独自な経絡理論があるので、解釈はもちろん、治療もできる。

 

以下、一つの簡単な鍼治療例で説明します。

 


 

2019年3月。

アトピー肌で鍼治療を継続している患者。

彼女の最後の記事は、以下をご覧ください。

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li-hari.hatenablog.com

 

今回の治療で、特別な症状がありました。

彼女が言うのは、

「ぶつかったり骨折した覚えもないのに、左の肋骨が痛いです。」

 

ストレッチのとき、咳したとき、腰をひねったり手を伸ばすときも痛い。

でも、普通の動きでは問題ないそうです。

ひねるときに肋骨の痛みがある

ひねるときに肋骨の痛みがある

私は彼女の主訴を聞いて、どの経絡の問題かが分かりました。

 

そして、うつぶせの時いつもの鍼以外に、右の支溝を追加。

うつぶせ15分の間は、彼女はぐっすり寝ていました。

 

仰向けのなったとき、チェックしてみました。

「一回腰をひねってみてください。また痛かったらほかのツボを考えます。」

 

彼女は深呼吸してみたけど、大丈夫でした。

ゴホゴホと咳してみたけど、痛くない。

 

彼女の目は大きくなり、「あれ?!あれ?!」と疑ってました。

わき腹をひねってみたり、もっと大げさにゴホゴホ咳してみたけど、やはり肋骨の痛みは消えている。

 

まだ愕然とした彼女に、私は話しました。

「痛くないなら、それで良いです。ほかのツボを追加しないので。次は仰向けで鍼をします。」

 

うつぶせの15分で肋骨の痛みが治り。

想定内の事でした。

 

肋骨の痛み、わき腹の痛みには、支溝がとても有効です。

あなたが帯状疱疹であろうと、喧嘩して殴られて痛めたあろうと、肋骨・わき腹の症状であれば、支溝は効きます。

 

肋骨の痛みに関して、私は死ぬ思いの経験をした事があります。

その時は鍼したうえに最後は刺絡で、黒い血を数滴出して完治しました。

 

今考えても謎の痛みでしたが、治せて良かったです。

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li-hari.hatenablog.com

 


 

彼女の肋間の痛みは、原因を追求するのは難しいです。

 

いつ、どこで、何して痛めたのか?

患者さん本人も覚えてないかも知れません。

 

大事なのは、何で痛めたかではなくて、その解決法があることです。

 

「原因が分からないと治療ができない!」という医学。

じゃ~~~患者さんは原因究明されるまで、ずっと痛みをガマンすればいいですか?

 

これは「患者さんのためになる医学」ではないと思います。

 

原因を究明して、自分の凄さを自慢するのではなくて、患者さんのつらい症状を解決してあげるのが医学ではないでしょうか?

 

 


 

中医学は、〇〇菌・〇〇ウィルス・〇〇遺伝子が原因で病気になったと考えません。

 

原因を分析するのではなくて、今の結果(患者さんの自覚症状)を見て、どの臓器・どの経絡でバランスを崩れたかをみます。崩れたところを治せば、つらい症状も消える。

 

中医学はマクロ(巨視)医学です。

経絡と五臓六腑で全身を包んでいるので、すべての痛み・病気は必ず経絡・五臓六腑の理論で解釈できます。

 

西洋医学みたいに具体的な原因を調べるのは、もちろん病気治療で欠かせない要素です。中医学も風・寒気・湿気にあたったのか、食中毒なのか、ケガで痛めたのかなどのキッカケをよく聞きます。

 

しかし、原因がわからない時も多い。

その時はどうすれば良いですか?

 

なぜかを問うより、なにを解決できるのか?

 

臨機応変で、すばやく患者さんの不調を解決する。

これは中医学にしかできません。

 

中医学と西洋医学の違いに関して、書いた記事があります。

よかったらご覧ください。

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li-hari.hatenablog.com