【※本記事は2020-09-17更新しました】
こんにちは。李哲です。
アメリカの中医師:鄭智城先生*1の記事を翻訳しました。
中国語本文のリンク先は、
(2012-07-10 05:08発表)
鄭智城先生のもう一つの記事、役に立つと思うので貼っておきます。
- 倦怠感がひどくてだるい、甲状腺機能低下症だと言われた女性、薬を飲んでも諸症状が治らない
- もう一人のうつ病患者:同じ漢方薬で2週間でだるさがなくなり、昼寝も要らなくなった
- 1週間の漢方薬で倦怠感は治ってないけど、気分が良くなった
- 李哲の感想:倦怠感・だるさなどの不定愁訴には、漢方薬・鍼灸が最適
倦怠感がひどくてだるい、甲状腺機能低下症だと言われた女性、薬を飲んでも諸症状が治らない
この前、ドイツ人のカメラマンがまたニューヨークに戻り、私の診療所に来て脈診をしました。その後、友だちを2人連れて来て、中のひとりがスウェーデン美人。
このスウェーデン美人は中年になっているけど、スタイルはすごい。私は脈診と問診の時、彼女の目を見て話すしかなかったです。他のところを見ると気が散るから。
ドイツ人のカメラマンが彼女に言うのは、「この先生はとてもオススメだよ」。
スウェーデン美人は笑いながら、「ちょうどいいです。この近くに引っ越ししてきたんで、良い先生がいれば嬉しいですね。」
私「近くに引っ越ししたんですか?」
彼女「そうです。自宅を売ってビジネスも売って、ニュージャージー州から中華街に来ました。」
マンハッタンの中華街は、どんどん中華街っぽくなくなりました。すでに西洋化と貴族化になり、中国人はたくさん離れています。
いまの中華街は、フラッシング(Flushing)エリアとブルックリン(8th Ave)になっていますね。
私「なんでここに来たのですか?」
彼女「あい!いつも倦怠感がひどくてダルいです。
病院で診断されたのは、甲状腺機能低下症。
以前は友だちが遊びに行こうと誘ったら喜んで行ったけど、今は言い訳して行きません。気分もずっとうつっぽいです。」
彼女みたいな症状は、たくさんの人が抱えています。
たとえ甲状腺低下症だと診断されて、毎日西洋薬を飲んで、血液検査が正常になってもムダです。相変わらず倦怠感が強くてダルいから。
中医学の解釈だと、これは虚証もしくは労症です。
漢方薬しか解決できません。
▼鄭智城先生の過去記事。
うつ病治療のヒントが入っています。
もう一人のうつ病患者:同じ漢方薬で2週間でだるさがなくなり、昼寝も要らなくなった
あるネットの知り合いも、うつ病とだるい症状で治療したことがあります。2週間漢方薬を飲んでから、患者さんまでビックリするくらい変わりました。
以前は午後に昼寝したのが、漢方薬を飲んでから昼寝も要らない。ショッピングまで出かけられたのです。
私は彼女に同じ処方箋を渡しました。
処方内容は白朮、山薬、鶏内金、クコの実、山萸肉、附子(トリカブト)、芍薬、生地、陳皮。
スウェーデン美人は帰るとき、喜んで言いました。
「ここをみんなに紹介しないと!」
ドイツ人のカメラマンは聞いて、逆に厳しい顔で話しました。
「Oh、ダメです。みんなに知ったら、その時は長い行列に並ぶしかない!」
つまり、今後もし長い行列になったら、自分たちが治療に来た時不便である。ドイツ人の思考は、本当に面白いですね。
1週間の漢方薬で倦怠感は治ってないけど、気分が良くなった
1週間後、スウェーデン美人は可愛い犬を連れてきました。同時に男性の友だちも連れて。
前回の漢方薬を飲んだ後の反応を聞いたら、彼女が言うのは「気分が良くなった感じです、ほかはまだ分かりません。」
虚証に対して、1週間でこのような変化があれば、満足の行く結果です。
私はもう一度、1週間分の漢方薬を出しました。
次の報告があったらまた書きます。
ほかのがん患者も、1週間の漢方薬治療で精神状態が良くなり、スーパーウーマンにもなったように回復しました。詳しくは以下の記事をご覧んください。
李哲の感想:倦怠感・だるさなどの不定愁訴には、漢方薬・鍼灸が最適
先に一つの常識を覚えてください。
甲状腺機能低下症・甲状腺機能亢進症は、みんな西洋薬を飲んだ後の副作用。つまり、病院の薬さえ飲まなければ、あなたは甲状腺疾患にならない。
私が尊敬するニハイシャ先生は、記事中で説明しました。
長期間の倦怠感に対して、西洋医学は素晴らしい病名をつけていますね。
慢性疲労症候群(CFS)。
筋痛性脳脊髄炎(ME)。
難病指定にまでなっています。
鄭先生が書いたように、西洋医学では「甲状腺低下症」だと診断するかも知れない。そして、投薬治療しても血液検査は正常になっても、倦怠感の自覚症状は変わらない。
なんのための治療ですか?
効果があるところか、逆に病気が増える。
ニハイシャ先生は、しょっちゅうこのような患者さんを治療していました。以下は一つの治療例、参考になると幸いです。
倦怠感の自覚症状は、中医学で読み取ると主に脾臓と関係があります。(もちろん、ほかの臓器とも関連している可能性もある)
鄭先生の処方の中には白朮、山薬、鶏内金、山萸肉、芍薬があります。以上の生薬は、全部脾臓と胃を強化するやつ。
これで効果がないワケがないです。
全身がだるいのは、鍼治療はもちろん足つぼ整体でも治せます。
以下は過去記事、どうぞご参考に。
倦怠感の鍼治療場合、昔の本に書いているツボセットがあります。
腎経の大鐘(腎経の絡穴)と心経の通里(心経の絡穴)。2つのみ。
ターゲットは心臓と腎臓。
そして2つとも手足にあるので、ちょうど四肢の倦怠感にも効果がある。
私は一般的に太衝(肝経)と内関(心包経)を使いますね。効果が出ない時は、大鐘と通里を刺す。
ちょっと違うかも知れないけど、鍼で疲れなくなった例もあるので、よかったらご覧ください。
つらい自覚症状は、中医学ですべて解釈できて、もちろん治療もできます。中医学は人の自覚症状をもとにして、どの内臓・どの経絡に問題があるのかを研究する医学だから。
*1:鄭智城先生の紹介は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外) をご覧ください。