歯茎の出血を数回で治した鍼灸症例2つ

【※本記事は2019-10-26更新しました】

 

こんにちは。李哲です。

今日は孫培栄先生の鍼灸治療例。

歯茎からの出血を数回の鍼で治した例です。

 

歯茎の出血を数回で治した鍼灸症例2つ(翻訳文)

 

治療例①8年の歯茎からの出血を数回で治した

区さん、女性、36歲。

出身地は台湾、住まいは台北県新店鎮二十張路。

 

主訴は歯根出血があって、血は止まったり出たりする。

すでに8年経って、顔色悪くて血の色が見えない。とても痩せて骨しかない、フラフラして精神朦朧の状態。

 

張君の推薦で、1974年3月4日に治療に来ました。

 

刺したツボは、大椎。2椎。3椎。脾兪。胃兪。足三里穴、合谷穴など。

数回刺して治癒しました。

 

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治療例②半年続く歯茎の出血、4回で治癒

 

張君、26歳。

出身地は福建、住まいは台湾省基隆市信二路。

 

歯茎出血は半年くらい続いています。

1968年12月19日に治療に来ました。

 

刺したツボは上と同じ。

4回で治癒しました。

 

李哲の解釈と感想

 

歯茎の出血ではないですが、抜歯後の腫れて痛いのを鍼で治した事があります。以下の記事、どうぞご参考に。

 

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2椎というのは、陶道穴。

3椎というのは、身柱穴。

 

大椎は『諸陽之会』で、各陽経の交差路です。

つまり、陽気をコントロールできる要所。

 

陽気が上がってて溢れたら、ここで刺絡。

足りなかったら鍼若しくはお灸をします。

 

はぐきの出血は、ほとんど陽気が上に上がり過ぎの時です。

西洋医学の言葉でいうと、炎症に近い。

だから、大椎.2椎.3椎をつなげて刺すでしょう。

 

歯根は肉で、肉は中医学で陽明経が管理すると言います。陽明経『土』、つまり脾経と胃経を指します。

 

ただし、胃経が直接歯の周りを通るので、胃経の足三里穴など選んだと想定します。合谷穴は顔全体に効くツボ。

 

西洋医学では歯茎からの出血は、歯周病が原因だと言います。

 

歯ブラシを変えたり、物理的な方法はいろいろありますが、体の中を変えることはできません。

 

歯茎の出血が治らなくて悩んでいる方は、中医学の治療を試して下さい。漢方薬の効果は百発百中だし、鍼治療の効果も良いです。

 

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