【※本記事は2020-01-17更新しました】
こんにちは。李哲です。
当院には女性の患者さんがほとんどなので、足のむくみを訴える方は多いです。もしくは、ほかの症状で来てるけど、今日はたまたま足がむくんでいるとの主訴があります。
むくみを解決するのは日常茶飯事になっているので、難しい事はありません。 私がよく使うのは陰陵泉、地機、三陰交、関元もしくは中極。
陰陵泉穴、地機、三陰交。
この3つを、ニハイシャ先生は『下三皇』だと言い、すべてのむくみに有効で、癌の腹水にも使います。
以下は末期乳がんの腹水を治す時も使っていました。
末期がんには敵えなかったけど、生活の質を保つように努力しました。もっと長生きできなかったのが、いまだに遺憾だと思います。
この3つのツボは、脾経のツボです。
脾経は属性が「土」。
土は水に勝つ。
水が氾濫する時は、土を強化して氾濫を収めるのが、中医学の考え方です。
臨床効果から見ると、足のむくみには確かな効果があります。
何回か刺した後、むくまなくなった報告は良く聞きます。
その中で、もっとも不思議な報告がありました。
一人の女性。
『下三皇』に刺して全部の鍼を取った後、彼女が言うのは「足のむくみが取れて、足が細くなった感じがします。」
うん?ちょっと待って!
鍼を置いてる間、彼女はトイレにも行ってないし、汗もかいてない。ベッドで寝ているだけでした。
足に溜まっている水分は、どこに消えただろう? 水分が急に蒸発する事はないでしょう?
よく考えたら、答えが分かりました。
水分は蒸発してない。
小便、汗として出てもない。
ただ、身体が正常な循環ルートに戻して代謝しているだけです。
むくみと言うのは、身体が代謝できなくて、一時的に外部においてる老廃物。
身体のシステムが強くなれば、自分で老廃物を回収して処理します。
弱くなると代謝できないときは、一時的に外部に置いてゴミみたいに溜めといて、身体が強くなった時は再吸収して処理する。
鍼して間もなく、お腹がぺたんこになった症例もあるので、読んだことない方はどうぞご覧ください。
西洋薬の利尿剤はむくみの緩和ができるけど、利尿はもともと腎臓の作業です。利尿剤が入ると腎臓は働かなくて済む。長期的になると腎臓は退化し、利尿剤がないときは更に水の排出ができなくなるのです。
だから、利尿剤は腎臓を傷つけるといいます。
ちなみに、血圧を下げる薬は、みんな利尿剤。体の水分を出す事で、血管内の圧力を下げるのです。
つまり、血圧を下げる薬は、最終期にみんな腎臓を壊し、頻尿・尿もれ・尿失禁・記憶力低下・認知症などになる。
もしかして、西洋医学のテクノロジーが発達して、腹水を抽出するように足のむくみを治すかも知れません。しかし、それはあくまでも外部からの強力なやり方。
問題が起きている体内は、何一つ強化されていません。
根本的な解決にはならないのです。
まあ、西洋医学にとっては、土が水に勝つなんて、理解できないでしょうね。