こんにちは。李哲です。
アメリカの中医師:李宗恩博士*1の漢方薬治療例を翻訳しました。
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急に全身に出た赤くて痒い発疹、3日の漢方と鍼灸で治った
60代の女性、中国人。
ロサンゼルスからサンフランシスコまで親族訪問に来た時、突然全身に赤い発疹が出て、とても痒かったです。
救急病院に搬送されて、西洋医学の治療で発疹は治ったけど、帰宅して3時間後、もう一度全身の発疹が起きて、夜中には病院に行ったときよりもひどくなりました。
初診は2013.5.24。
主訴:全身に突然現れる発疹。
原因が分からない、なにかアレルギー性の食べ物もない。
処方薬:市販薬の五苓散+黄連+黄芩+黄柏。
鍼灸のツボ:太衝 血海 曲池 合谷 三陰交 築賓 委中(刺絡で出血)
2013.5.26
鍼をしてから赤い発疹は消え始め、2回の漢方薬を飲んでから全身の発疹は治り、なんのアレルギー性反応も出なかったです。
2013.5.31
3日間飲んでから漢方薬を止めているけど、赤い発疹は再発していません。
李哲の解釈と感想
五苓散で突然の発疹を治せる理由
突然全身に現れる赤い発疹は、水毒と風邪(ふうじゃ)の結合が原因です。だから、五苓散では水毒・風邪を解決し、また消炎鎮痛剤として黄連、黄芩、黄柏を入れてますね。
簡単な処方だけど、赤い発疹を2日で治すなんて、さすがにニハイシャ先生の弟子です。
五苓散で治せる病気はたくさんある
五苓散は様々な症例で使います。
全然違う病名でも「五苓散」で治せるのは、中の原因が同じだからです。
鍼だけでも発疹などの皮膚病を治せる
鍼治療の場合は、基本的に李宗恩博士が書いたツボを使います。皮膚のかゆみ・発疹などに対して鍼治療の効果は著しい。今まで様々な皮膚のトラブルを解決して来ました。以下は2つの症例です。
鍼治療は発疹に有効だけど、一つだけ効果が薄いのがあります。ステロイドをたくさん使ってきた人には、他に方みたいな効果が出ません。なぜなら、ステロイドの毒素が皮膚にくっついて、なかなか解毒できないからです。
以下の過去記事で、ステロイド剤に関して詳しく説明しました。参考になると幸いです。
鍼灸は副作用なしで痒み・発疹を治せるので、痒みが治らなくて困っている方は、ぜひ鍼治療を試してください。
◆全身が震える症状が治ったお兄さん。脇の下の赤い湿疹が、3週間で治った男性。全身性エリテマトーデスの関節痛、不眠症、便通、冷え性などは2週間ですべて改善した女性。
◆子宮内膜症の腰痛は6日の漢方薬でだいぶ良くなり、全身の赤かゆい湿疹と耳鳴りも同時に減った治療例
◆死にかけた蜂窩織炎(足がただれて痒い)を、漢方薬で治した例(上)
◆バカげた足のかゆみで切断!バイパス手術よりも漢方・鍼灸治療が効果的!
*1:李宗恩博士の紹介は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外) をご覧ください。