【※本記事は2020-03-13更新しました】
こんにちは。李哲です。
今日はアメリカの中医師:鄭智城先生*1の記事を翻訳しました。
もとの中国語本文のリンク先は、
(2012-06-19 04:56発表)
なかなか風邪が治らない娘さん
私のお姉さんのお客さん(多分カリブ海の人)がお姉さんに言うのは、「最近娘の風邪がひどくて、なかなか治らないです。」
その娘さんは甲状腺低下症の持病もあり、太っていて普段から病気ぎみだそうです。
甲状腺に関する中医学の知識は、ニハイシャ先生の記事が参考になります。
そのお客さんは、私が中医師であることを知っていて、お姉さんに相談しました。
お姉さんは熱心な人で良いけど、たまには熱心すぎて困る。
なんと私の代わりにOKを出して、「娘さんの診察をする」と約束したのです。
仕方ないので、ある日の午後、退勤してからお姉さんの所に行って、診察をしました。
部屋について、いとこ達が娘さんを呼んできたら、「うぉぉ!」
すごい太っている子が入ってきました。
13歳だと言うけど、その体型と背の高さは23歳だと言っても私は信じます。
私は娘さんに聞きました。
「どんな不調ですか?」
「1週間前に急に寒気がして、その後は風邪を引きました。咳をして喉が痛い、痰も出ます。」
「痰は吐きやすいですか?」
「咳するとすぐ出ます。」
「痰はどんな色ですか?」
「たまには白、たまには黄色もしくは緑色です。」
「寝ているときは、咳がひどくなりますか?」
「多分そうです。仰向けでは寝られなくて、横向きで寝ています。」
脈診してみたら、沈少弦。
舌診では明らかに白い。
「まだ風邪の症状がありますか?例えば寒気がする、発熱、頭痛など。」
「今は発熱もなく、寒くもないです。ただ、鼻つまりと咳があります。」
諸症状を分析すると、肺の中に痰があって、心臓の下に水があるのが原因です。
翌日に小青竜湯(しょうせいりゅうとう)+附子(トリカブト)を2日分処方しました。
小青竜湯の使用例は、もう一つの記事もあるので、どうぞご参考に。
風邪の鼻つまり、咳は2日で良くなり、浮腫が取れて体重が3.5kgも落ちた
数日後、私のお姉さんから電話が来て言うのは、「彼女は漢方薬を飲んでからすごい良くなった。あと、彼女は3.5キロ痩せた。」
私「え?本当に?どういう事?」
お姉さん「昨日、あの娘さんが私に言ってたよ。彼女は一枚のTシャツが着れなかったけど、今は着れるようになった。私に見せたけど、本当にブカブカになっていたよ。」
お姉さん:「彼女は以前見た時は、とても体力がない肥満症だったけど、今はだいぶガッチリしてきた。彼女に体重計に乗って見なさいと言ったら、彼女が言うのは3.5キロ落ちている。」
お姉さんはまた続けて話しました。
「彼女のお母さんは私に言ったけど、続けてこの漢方薬を飲みたい。すごいまずいけど、効果があるから。」
これは多分、今までの治療で偶然に一番早くダイエットした例です。
鄭先生の記事には、2ヶ月で16kgダイエットした患者もいるので、良かったらご覧ください。
李哲の感想
2日の漢方薬で風邪の鼻つまり・咳が治って、3.5kg落ちるのはすごい。これが漢方薬のいい所でしょうか。
上記の娘さん、そうとう水が溜まっていたと思います。
小青竜湯は体内を温める生薬が多いのに、さらにトリカブトを追加して、体に溜まっている水を飛ばすことができます。だから、ついでに痩せたでしょう。
小青竜湯がダイエット効果があるのではなく、たまたま風邪が治ったついでに、溜まっている水分がなくなっただけです。
ニハイシャ先生の治療記事には、もっとすごい例がありました。
末期乳がんの腐った胸に、新しい肉が再生しただけではなくて、体重が32kg減!
太っている人は、水太りのタイプがほとんどですね。
中国語ではよく言いますが、「喝水也胖」(水を飲んでも太るの意味)。
なぜ水がたまるのか?
中医学では簡単に「陽虚証」だと言いますが、言い換えると、体内の温度が低くなっているから、水の循環に障害が出ている。
体内温度は心臓がコントロールしています。
つまり、心臓の働きが弱くなると、体内温度が低くなり、正常な循環ができないから水がたまって「太る」「むくむ」。
心臓が弱くなる原因は、ニハイシャ先生の記事で詳しく書いてあります。
以前、足つぼ整体の治療をしたとき、痩せた人はたくさん見ました。
白砂糖、乳製品を止めて7kg痩せた女性もいたけど、今回紹介する女性もすごい痩せました。
彼女たちの共通点は、飲食にきをつけたこと。
当院の禁止物:コーヒー、お菓子、チョコレート、チーズ、バター、清涼飲料水など全部止めたから。
ダイエットに関する小論文を書こうとしましたが、まだ未完成品なので公表できません。仕事の間を縫いて書き続けているので、もうしばらく時間がかかりそうです。
(おわり)
*1:鄭智城先生の紹介は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外) をご覧ください。