口臭とサヨナラ!口臭の原因・根本的治療法・予防のまとめ
「毎日、歯磨きしているのに、口臭が消えない…」
「歯垢(しこう)、歯石(しせき)を歯医者さんに掃除してもらったのに、口臭がまだある…」
口臭の原因は、口腔内の衛生だけではない。
内臓から来ている時が多いので、歯を磨くだけでは治りません。
こんにちは。李哲です。
口臭の原因と治療法(鍼治療例を一つ添付)、日常生活での注意点を書きました。参考になる情報になると幸いです。
- 1.西洋医学は、口臭の根本的な原因が分かってない
- 2.中医学で口臭の原因は、「湿熱」
- 3.「湿熱」の舌苔は、ベロを見ればすぐ分かる
- 4.中医学の治療には漢方薬・鍼灸がある
- 5.日常生活で気をつけるポイント
- 6.まとめ
- 7.追記内容:口臭の除去に良い食べ物:ゴーヤ
1.西洋医学は、口臭の根本的な原因が分かってない
西洋医学では歯垢(しこう)、歯石(しせき)、口腔がん、むし歯、歯周病などが原因だといいます。
口腔中の菌が増えすぎて、においが生じるという説もあり、舌苔の除去をすすめる方法もあります。
どの病名を見ても、だいたい口の中が原因。
市販の薬には、口の中の菌を殺す薬もありますね。
果たして、口腔内の菌を殺すことで、口臭は治るのか?
舌苔を除去することで、においは消えるのか?
残念ですが、答えはそうでもない!突き止めた原因が、間違っているから。
口の中にシュッシュッと薬を入れても、舌苔の除去をしても、みんな一時的な効果があるだけです。
しばらく経つと、また薬を使わないといけない。
これは治ったと言いません。
治ったの定義は、その薬がなくても、良い状態をキープする事です。
歯周病・歯垢(しこう)などが原因の場合、歯医者さんの治療で根治ができます。しかし、歯の病気もないのに、歯をちゃんと磨いているのに、口臭に悩んでいる方はたくさんいます。
ここで分かりますが、西洋医学は口臭の原因が完全に分かってない。歯周病・歯垢(しこう)が原因だと言うのは、ごく一部の人だけです。
西洋医学は口臭がある患者さんの「特別な舌苔」を知っています。
しかし、
「なぜ、舌苔が分厚くなったのか?」
「なぜ、口の中に菌が増えすぎたのか?」
を分かっていません。
2.中医学で口臭の原因は、「湿熱」
中医学の理論では、べろは胃のエネルギー(気)が到達するところで、心臓の働きを表すところでもある。心臓と胃に「湿熱」が溜まったときは、ベロの舌苔が変わります。
だから、舌苔の除去は表面処理ができるだけでは、根本的に口臭を解決することができない。
胃と心臓は、どうやって湿熱を生み出すのか?
「湿熱」は文字とおり、「湿+熱」。
片方の「湿」もしくは「熱」だけでは、病的なひどい口臭になりません。
湿は主に胃腸などの消化系から生じます。
熱は心臓と胃、両方から生じる。
①心臓の熱:心労(過度なストレス)が原因である
例を挙げると、
- 心配・悩み事が多い
- 欲望が叶えなくて鬱憤
- 言いたいことが言えない
- イライラ、怒り
- 目標に追われて、焦っている
皆さんも経験したことがあると思います。
悩み事が多いと、夜は胸あたりが熱くて眠れない。
焦って何かをする時、身体だけではなくて、頭まで熱くなります。
一時的な気持ちだったら良いですが、日にちが経つと身体には熱がこもります。怒る・心配などの気持ちは、体内のバランスを壊すから。
②胃の湿熱:食生活が原因である
胃湿熱(胃に湿気と熱がこもる)は、西洋医学で言う「胃腸障害」の一つ。
なぜ胃に湿と熱がこもるのか?
簡単にいうと、食べ物が胃袋の中で腐るからです。
よくある原因を挙げます。
- お酒の飲み過ぎ。
お酒は湿気と熱をため込むので、適量なら身体も自力で解消しますが、飲み過ぎは胃腸だけではなくて、肝臓も大変なことになります。 - イライラしながら食事。
消化不良になり、食べ物が胃の中に詰まるから、最終的には「胃の湿熱」を生じます。 - 食べてすぐ寝る。
胃の消化には2~3時間かかります。食べてすぐ寝ると胃の動きも止まるので、食べ物が胃の中で発酵して「湿熱」が生じます。 - 辛いものを食べ過ぎると、「胃熱」が生じやすいです。
- 便秘。
胃の中のものが降りられないから、胃の中に滞在する時間が長くて「湿熱」が生じます。
もう一つは、当院の禁止物。
食べ物は胃腸に大きな影響があるので、注意しないといけません。
原因は様々あるので、治療するときは原因を突き止める必要があります。
そうじゃないと、治療しても無駄になるから。
たとえば、便秘で胃の湿熱が生じたのに、ストレスを解消するツボを刺しても効果がないです。
3.「湿熱」の舌苔は、ベロを見ればすぐ分かる
中医学は口臭を判断する時、もちろんにおい以外にほかの判断基準があります。
一番分かりやすいのは、ベロを見ること。
中医学では、「舌診」だと言います。
以下は湿気が多い舌苔。
赤い丸で囲まれている所が、湿気が多くて白くなっている。
湿気が多いと、自然に熱がこもり気味になります。
症状が軽いときは大丈夫だけど、後々には口臭が生じる可能性が高い。
以下は典型的な湿+熱の舌苔。
白い舌苔の上に、さらに黄色くなっています。
このようなベロになった時は、要注意!
口臭の確率がきわめて高いので、早めに治療したほうが良いです。
治療法は病院の薬ではなくて、中医学の漢方薬・鍼灸がオススメ。根本的な治療と体質改善ができるから。
4.中医学の治療には漢方薬・鍼灸がある
中医学の治療には、おもに2つの方法があります。
漢方薬と鍼灸。
漢方薬は大ざっぱのご紹介だけになりますが、鍼灸は私の治療例を一つあげます。
①胃腸を整える漢方薬
胃腸の調子を整える漢方薬は、たくさんあります。
以下は例。
便秘で湿熱がたまったのか?
過度なストレスで湿熱がたまったのか?
これは、漢方医に診てもらって、治療してもらったほうがいいです。
次の記事は舌癌で口臭が漂う患者の例。
一般的な口臭と違って、舌癌です。
それでも、漢方薬で癌の諸症状が改善されています。普通の口臭だったら、言うまでもないでしょう。
②口臭の鍼治療例
鍼も口臭に対する効果がバツグンです。
大昔から記載されている、口臭に特効のツボは「大陵」と「人中」。
当たり前ですが、大昔から口臭の患者さんがいたので、解決策もあったわけです。
以下は一人の男性の例。
口臭が気になると言うので、大陵と人中に刺して瀉法を行いました。お腹には消化系を強化する中脘を一つ追加。計3本のみ。
3~4回鍼治療してから、白っぽい舌苔がだいぶ綺麗になり、口臭が消えました。それ以外に、胃の調子も前より良いそうです。
手首の大陵と、鼻下の人中は回した時にじん~じん~響くけど、「口臭があまり気にならなくなって嬉しい!」と患者さんは言ってました。
以下は持病のついでに口臭も治っちゃった例です。参考になると幸いです。
5.日常生活で気をつけるポイント
上には原因が書かれました。
口臭予防のポイントはもちろん、湿熱をためる原因を避けることです。
たとえば
- 食べてすぐ寝ない
- お酒を飲み過ぎない
- 辛いものはほどほど
- イライラしながら食事しない
- ストレスを溜め込まないで発散する
- 便秘ぎみだったら、すぐ治してくれる先生を探す
6.まとめ
歯周病・歯垢(しこう)などが原因の口臭には、西洋医学も効果があります。しかし、ほかの原因のときは解決策がない。体質改善にもつながりません。
内臓が原因の口臭には、漢方・鍼灸治療がオススメ。
内臓からくる口臭が治ったあと、食事に気をつけて、過度なストレスをためなければ、口臭とは無縁になります。
7.追記内容:口臭の除去に良い食べ物:ゴーヤ
苦いゴーヤは、心臓と胃腸の湿熱を取り除く作用があります。
忙しくてイライラが多い。
仕事に追われて焦っている。
このような方は、ゴーヤ料理を積極的にとった方が良いです。
軽い口臭の時は、ゴーヤ料理は有効ですが、ひどくなったときは効果が薄いかもしれません。
口臭がひどくなったら、家近くの漢方薬・鍼灸医に治してもらってください。数回治療すれば治ります。
(おわり)