- 黒い下痢便が長い間続く。
- 手足が氷みたいに冷たい。
- 花粉症で鼻水とくしゃみが止まらない。
このような症状は、時間さえくれれば、すべて鍼治療で解決できます。
私の臨床経験によると、若ければ若いほど解決が早い。つまり、最初の症状があるとき、鍼灸もしくは漢方薬治療を受ければ、治りがとても早いです。
年数が経ってから治療に来ると、元の状態に戻すのが大変時間がかかります。なので、辛い症状が現れたら、すぐ信頼できる鍼灸医・漢方医に治してもらって下さい。
西洋医学は蓋をして症状が出ないように隠しますが、鍼灸は違います。根本から体質改善するので、再発しにくいです。
- 黒い下痢便、氷みたいに冷たい手足、ひどい花粉症…様々な症状を抱えている患者さん
- 黒い下痢便と冷え性は、抗生物質のおかげ!
- 1回目の鍼治療後、冷たい手足は暖かくなってきた
- 黒い下痢便と手足の冷え性は、鍼すると1日だけ良くなるけど、また戻る
- 黒い下痢便は一進一退。花粉症の目のかゆみは、減ってきた
黒い下痢便、氷みたいに冷たい手足、ひどい花粉症…様々な症状を抱えている患者さん
こんにちは。李哲です。
今日はリーキーガット症候群の黒い下痢便、ひどい花粉症、氷みたいな冷え性、日中とても眠い…など、様々な症状を改善した鍼治療例です。文章が長いので、上下に分けました。
患者さんは男性、18歳、学生さん。
彼の一番気になる症状は、
- 半年前から、リーキーガット症候群(お母さんがネットで調べてみたら、この病名がもっともふさわしいそうです。病院でもらった診断名ではありません。)
- 3~4か月前から、ストレス臭(主に外出中に食べたものの臭いがすることがある)
ほかの問診で分かったのは、以下の通りです。
●睡眠の質:寝られる。たまに夢を見る。
●食欲:甘い物が特に食べたい。
●大便:毎日3回出る、下痢、色は黒。においはきついこともある。
●喉の渇き:あまり渇かない。
●体の冷える具合:冷たい(冷え性)
●体力、集中力:あまり集中できない。日中(特に食後)はとても眠くなる。
●朝立ちの回数:ゼロ
他に気になる症状は、
- 日中、寝不足じゃなくてもすごく眠くなる。
- 花粉症(目がかゆい、透明な鼻水がダラダラ出る)。
- 腰痛(2年前に腰椎を疲労骨折した以後から)。
彼は見た感じでは、背がとても高いのに痩せていました。
脾胃が弱いのは、見ただけで分かります。脾胃が弱いと食が細い、集中力が続かない、食後に眠くなり、手足が冷えやすいです。
以前、足ツボ整体の症例で、缶コーヒーを飲みすぎて食後に眠くなる男性がいました。もちろん、コーヒーを止めさせて、足ツボ整体を続けることで治り。
黒い下痢便と冷え性は、抗生物質のおかげ!
中医学の理論で、脾胃の蠕動運動するパワーは2ヶ所から来ます。
- 腎臓の陽気
- 心臓の陽気
彼は腎臓も弱くなっていて、腰痛持ちで疲労骨折にもなっています。心臓が弱いので、冷え性にもなりやすい。
彼の冷え性、問診する時はそこまで思わなかったけど、両手を触らせてもらった時はビックリしました。私の手が凍るような冷たさ。ここまで冷える男は、あまり診たことがありません。
彼に大便の調子が悪くなったキッカケを聞きました。
お母さんが言うのは、「2年前に風邪と皮膚病で抗生物質を2週間使ってから、下痢がひどくなり、食後に食べ物の臭いがしてきました。たとえば、魚を食べた3時間後にはお腹から魚の臭いがします。」
私は彼のお母さんに説明しました。
「息子さんの胃腸は抗生物質にやられたまま、回復してないです。」
抗生物質は感染症に有効だけど、心臓,を含めて五臓六腑を壊します。彼の様々な不調、特に黒い大便とひどい冷え性は、抗生物質のおかげが大きい!
抗生物質のおかげで、ひどい目にあったアメリカ人女性もいます。ほかの漢方医の治療例ですが、参考になると思います。
脈診の結果、左寸脈≧右寸脈。
右の関脈は細。
右の尺脈は沈細。
舌診では、べろの中央と両端に舌苔が欠けている。
これは胃腸の機能が、相当弱っている事を示します。
1回目の鍼治療後、冷たい手足は暖かくなってきた
治療としては、心臓と脾胃を強化。
1回目の刺したツボは、公孫、内関、合谷、太衝、中脘、関元、天枢、足三里(補法)、三陰交(瀉法)。置鍼時間は40分。
途中で針を回したとき、手を触ったら暖かくなってきました。
全部の針を取ったあと、彼が言うのは
「手足が暖かくなりました。お腹はまだそこまで暖かくないです。」
以前、鍼灸専門学校に通ったときの症例がありますが、若者の反応はやはり早かったです。鍼1回で完治とは言えないけど、少なくとも手足が暖かくなります。
黒い下痢便と手足の冷え性は、鍼すると1日だけ良くなるけど、また戻る
2019.3.19
2回目の鍼。
彼の報告:
鍼治療した翌日は黄色い普通の便が出たけど、2日後からはまた黒い下痢便に戻っている。冷たい手足は2日だけ暖かくなり、3日後からは徐々に冷たくなった。
日中のだるい、眠い症状は特に変化なし。
最近、花粉症がすごくて目がかゆい、鼻水が出る。
私は彼に教えました。
「鍼治療を続けることで、手足が暖かくなる日数が伸びます。便通も同じように、黄色い便が出る日にちが増えます。」
2019.3.22
3回目の鍼。
彼の報告:
鍼した2日目までは便通が良い。
3日後からは、またもとに戻る。前回より鍼の効果が1日増えました。
以前冷たかった手足は、もう寒さを感じなくなり、花粉症も少し良くなってきたそうです。
今日刺したツボは、腎兪、大腸兪、肺兪、風池。
中脘、天枢、関元、足三里(補)、三陰交(瀉)、公孫(補)、後渓、太陽、迎香。
花粉症の症例としては、以下の記事が参考になると思います。まれな例かも知れませんが、1回で鼻水とくしゃみが止まりました。
黒い下痢便は一進一退。花粉症の目のかゆみは、減ってきた
2019.3.29
3回目の鍼。
彼の報告:
前回の鍼をしてから2日は便通が良いけど、3日目からはもとに戻る。
目のかゆみは減って、鼻水が垂れるのは特に変化なし。
日中だるい・眠いのは、昼食を食べて20分後から勉強を始めると起きる。外出した時は、特に眠気を感じないそうです。
私は彼に話しました。
「食後30分間は胃腸に休む時間を作りましょう。すぐ勉強すると、胃腸の血が頭に持って行かれちゃうので、胃腸の貧血になります。」
今日は天気が寒かったせいか、手足がキンキン冷えてました。
手は指先から手首まで、足は指先から足の甲前半まで全部氷みたいに冷たい。
以前、足つぼ整体をやったとき、一人の女性もひどい冷え性でした。お風呂で温めたあとは、着替えてすぐ暖房の部屋に走らないと冷え切る。かなりの回数の施術をしてから、やっと冷え性が緩和されたのです。詳しくは以下の記事をご覧ください。
施術後の進歩は人によります。
一気に良くなる人もいれば、彼みたいに病気の根本が深くて頑固で、ちょっとずつしか変わらいときもあります。
焦らないで続けるのも大事です。
~続く~