耳鳴り、片耳だけキーンと音がするのを約10回で治した鍼治療例

こんにちは、李哲です。

耳鳴りは死ぬ病気ではないけど、困る症状です。

西洋医学では、難聴・中耳炎・メニエール症候群・脳腫瘍…たくさんの病名をつけるかも知れません。結果的に患者さんはたらい回しされて、延々と治らないまま。

 

歴史的名作:『鍼灸大成』には、耳鳴りを治すツボを数多く載せています。その効果を私の鍼治療例で説明します。

 


 

2020-4-30

30代の男性、4~5日前から耳鳴りがする。右の片耳だけ、キーンとする高い音がずっと鳴る。今回の耳鳴りは人生初だそうです。

 

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彼はほぼ毎週メンテナンスとして来ているので、内臓の調子はよく知っています。おそらく、過労(お酒・睡眠不足など)が原因で腎臓が疲れたと思います。

 

治療として、反対側の聴宮・聴会を刺しました。足には足三里+足臨泣+太谿。太谿穴は腎臓を養うためです。ほかにも養うツボがたくさんあるけど、今回に関しては太谿がもっとも相応しかったので刺しました。

 

鍼を抜いた時、彼が言うのは「耳鳴りが少し良くなりました。」

 

以前治療した女性も1回で耳鳴りが減り、数回でだいぶ良くなりました。詳しいのは以下の記事をご覧ください。

 

私の臨床経験から見ると、耳鳴りは1回で治らないけど、確実に減ります。これも鍼の即効性を表す一つの証拠です。

 

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2020-5-2

彼の報告:

夜寝る前、キーンとする高い音(耳鳴り)が気になるけど、他の時は気にならなくなった。

 

2020-5-12

彼の報告:

「耳鳴りはほぼOKなので、耳周りのツボは刺してほしくない。」と笑いながら言ってました。なぜなら、耳鳴りを治すツボは刺激が強くて、彼はびっくりしたのです。

 

耳周りのツボは止めたけど、足三里などのツボはそのままにしました。滋養強壮効果があり、耳周りに役に立つツボです。以下の記事では、足三里の効能を詳しく述べました。参考になると幸いです。

 

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2020-5-20

彼の報告:

右耳の耳鳴り、静かなところでは気になるけど、前よりは全然減っている。

 

今日は足三里以外に、中白・下白を刺しました。この2つは董氏奇穴で、腎臓を養う効能があります。

 

以前、蓄膿症でニオイが分からない患者さんが、腰痛で苦しんだときも中白・下白を使いました。通常のツボと一緒に、ひどい腰痛を治したのです。関連記事は以下をご覧ください。

 

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2020-7-1

彼の報告:

耳鳴りはもう治った。

 

一ヶ月過ぎた8月になっても、耳鳴りの主訴がありません。4月30日から7月1日まで、2ヶ月くらい。毎週1回の鍼治療で、約10回かかりました。

 

聴宮・聴会を刺し続ければ、もっと早く治ったはずですが、彼が怖がっていたのでほかのツボで代用。それでも、10回くらいで耳鳴りは治りました。

 


 

耳鳴りは難しい病気ではありません。西洋医学では中耳炎・メニエール症候群など様々な病名をつけるけど、鍼灸には病名がありません。治療は至ってシンプルで効果的です。

 

鍼灸以外に、足つぼ整体も良い効果があります。以下は一つの過去症例、耳鳴りを足つぼ整体で治しました。鍼治療が怖い人は、足つぼ整体を試して下さい。

 

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