半年も治らない十二指腸潰瘍の痛み、1回の漢方薬で黒い便が出たあと痛みが治り、精神状態がとても良くなった
【※本記事は2019-08-09修正しました】
こんにちは。李哲です。
半年も続く十二指腸潰瘍の痛みを、1日の漢方薬で治した例です。倪海厦(ニハイシャ)先生の弟子たちが書いた治療例。青、赤文字の所は、作者の言葉です。中国語本文のリンク先は、胃痛
病院の薬で半年も治らない十二指腸潰瘍の痛み
2008年7月14日。
李さん、41歳、48kg。
治療に来た理由:胃痛。
彼が言うのは、半年前には病院で十二指腸潰瘍だと診断されました。
抗炎症薬、抗生物質を飲んでから炎症はなくなったけど、この半年ずっと胃の痛みがある。
(標準的な子供騙し、炎症が治ったって本当に治った事ではない)
問診:
1.睡眠:朝まで寝れるけど、ぐっすりは寝れない。
2.体力:普通。週2~3日は昼間でも眠い。
3.汗:汗が出にくい。
4.食欲:食欲はあまりない。お腹も空かない。
5.大便:1日1回。ボールペンみたいに細い(20~30cmくらい)のが5~6本出る。(大便如鞭)
6.小便:透明に近い、5~6回。
7.暑がりと寒がり:おでこは比較的に熱い、手足も温かい、ぬるいお湯が飲みたがる、午後は発熱しやすい(日哺所潮熱)
8.喉が渇く:渇かない。むりやり水を飲む。
腹診:
中脘から上脘の間が痛くて、押すと痛がってました。
舌診:
舌苔は薄い、少し黄色。
脈診:
浮細。左>右。
診断:
少陰症兼陽明腑熱。
処方箋:
麻黄附子細辛湯+調胃承気湯(粉薬)。1日3回、食前。
漢方薬飲んでから痛みが治り、便も正常に戻って、精神状態がとても良くなった
当日、晩ごはんの前に初めて飲んだら、2時間後に黒い便が出て、夜11時にはお腹が空いてきた(胃気が回復)
2008年7月15日。
昼の排便は太くなり、中脘穴あたりの痛みも消えました。精神状態がとても良くなり、午後は水泳に行こうとしているそうです。
治療はこれで終わり。
弟子 小毛 敬書
倪海厦(ニハイシャ)先生の評価
読者の皆さん、この治療例を見てどう思いますか?
西洋薬は本当にデタラメ。
人の胃腸を壊すだけ。
胃の病気を治せる西洋薬、私は今まで聞いたことがないです。
西洋医学は簡単な胃痛すら治せないのに、胃がんを治せると思いますか?
医学が正しければ、治せない心配はありません。
このような1回で治療効果が分かるのは、世の中で経方家しかできない。
生徒さんたちが経方を習って成果が出て、私は心から嬉しいです。皆さん頑張って経方を全世界に広げて下さい。
中医学は病気を治せないという汚名を直しましょう。
中医学こそ病気を治せる医学!
李哲の解釈
調胃承気湯は便秘ぎみに使う漢方薬です。
乳がん治療でも便秘ぎみであれば、調胃承気湯を処方するときがあります。以下のニハイシャ先生の論文、どうぞご参考に。
「麻黄附子細辛湯」の使用例は、以下の記事が参考になると思います。
臨床では漢方薬はもちろん、鍼治療も腹痛・胃の痛みに効果バツグンです。以下は一つの鍼治療例、参考になると幸いです。
ほかにもたくさん症例はありますが、数篇だけ関連記事としてアップしました。興味がある方は、以下の記事ご覧ください。