肝硬変後、足裏のしびれ:今まで挫折した足ツボ その3(2018-04-02修正)
3年前の患者さんとの話です。
彼女は足裏がしびれるという症状、あと
内臓を強くしたいと言っで来ました。
太ももにはしびれがない、
ただ足の裏だけしびれる感じ。
詳しい原因を調べるために、
話をいろいろ聞いてビックリしました。
彼女は何年か前に家庭紛争で毎日大量のお酒を飲み、
ある日倒れて救急車で病院に運ばれたら
肝臓がん前の肝硬変だと診断されたのです。
先生は“このまま行くとあなた死にますよ”と言ったそうです。
その後ずっと禁酒したけど、体調はなかなか戻らない。
陰陽五行論からいうと、
『肝臓は木』『脾臓は土』。
木は土に勝つ。
肝臓に異変があると、自然に脾臓を辱める。
たくさんの肝臓がんの人は、最後みんな腹水ができます。
それは、肝臓の水ではなく、脾臓の水分代謝ができなくて、
お腹に水が溜まるのです。
中医学で言う脾臓は、
すい臓 は皆さんご存知たように、インシュリン分泌もします。
体の糖分代謝をコントロールしてるのです。
『土』がやられると、体の糖分代謝が乱れて
糖分が必要なところに送られるのではなく、
あるところに溜まるのです。
糖分は物質であるから、
地球の引力で一番下に溜まりやすいです。
それが、足裏。
糖分は栄養の一つで、長時間使わないと、
腐った食べ物と同じように『毒』になります。
『毒』の作用で、痛みとしびれなどの症状が出ます。
糖分がちゃんと必要なところに行かないから、
体は糖分が足りない状態になります。つまり、
エネルギーが足りない。だから、よくある症状は:
倦怠感、力が出ないなど。
この女性がいつも疲れている感じは、栄養が足りない
のではなくて、糖分代謝が乱れているからです。
糖尿病の患者も同じです。
体の糖分が低くなったのではなく、
体の糖分の利用率が悪くなったからです。
未熟な分析ですが、
彼女の足裏のしびれはこれが原因だと思います。
足ツボと整体をすすめて、やってみたら毎回終わって
一日くらいは楽でまた再発すると言ってました。
顔色は徐々によくなって、睡眠なども改善されてますが。
足裏のしびれだけは、なかなか治らなかったです。
脾臓と肝臓の強化するには時間がかかる、
3,4回で治すのは難しいこと。
彼女もこれは知ってたけど、やはり最後は
経済的な原因で来れなくなったのです。
いまだにまだ申し訳ない気持ちがあります。
もっとよくなるようにしてあげたかったけど、
勉強したものと技術が足りなくて...
前にも話しましたが、
足ツボ整体療法は万能ではないから、全ての
痛みなどの症状に効くわけではないです。
解決できる範囲では精一杯やってあげる。
解決できない時は正直に言う。
これが、責任あるやり方だと思いますが。