アルコル依存症と高血圧症は1週間で治り、両足のむくみも消えた。毎月の肺炎で5年も苦しんだ奥さん、1日の漢方薬で治せる…などの漢方薬治療例

【※本記事は2019-10-07更新しました】

 

こんにちは。李哲です。
今日はニハイシャ先生の治療日記の翻訳文。

 

中の処方に関して、最後には私の簡単な説明があります。参考になれば幸いです。

 

本文のリンク先はこちら

肝臓に腫瘍ができたのに、なぜ腫瘍ができたのか分からない西洋医学 

06/08/2005、晴れ。

 

一人のアメリカ人患者。

女性、38歳の中医師です。

 

肝臓に腫瘍ができて、西洋医学の検査を受けたけど、何の腫瘍か確認できない。なぜ腫瘍ができたかも分かってないそうです。

 

私は彼女に聞いてみました。

「生理は正常ですか?」

「毎回遅れています。」

 

彼女に母乳と生理は同じである理論を説明したら、彼女は「自分が学んだ中医学の学校では、こんな理論を教えてくれなかった」と言ってました。

 

「母乳と生理は同じもの」を詳しく説明したのは以下の記事です。どうぞご参考に。

 

www.li-hari.net

 

彼女が言うのは、「だから、毎回生理が来る前に、両胸がパンパン張っていましたね。しかし、この1年間はこの感じがなくなりました。しかも、生理の周期が乱れてる。」

 

彼女の主な自覚症状は、

  1. 不眠症
  2. 両足が氷みたいに冷たい
  3. 頻尿

 

読者の皆さんは、現在何が起きたか分かったでしょうか。

 

全身の腫瘍で、体の筋肉が全部痛い男性

 

彼女と一緒に来た男性もいい例なので、ここに書きます。

 

彼が言うのは、全身に腫瘍ができている。

全部筋肉の間にできて、とても痛いそうです。

その腫瘍は、皮膚を触っただけでも分かるくらいでした。

 

腕と太ももの方が一番痛い。

この痛みは、7年くらい治ってないそうです。

 

彼が言うのは、7年前にひどい風邪を引き、1週間くらい筋肉痛が酷かったそうです。あまり痛く触られるのも嫌、筋肉が絞られるような痛み。

 

私は彼に聞いてみました。

「貴方は暑がりですか?」

 

彼の答えは、「毎日熱いです。熱くて夜寝るときは布団がかけられない。冬でも同じ。口はとても乾いて汗がきです。」

 

どう見ても熱い症状しか見えません。

 

これは、傷寒論の診断方法から見ると、「陽明症」。

「陽明症」は死ぬ病気ではない。

病気はこの段階に入ったら、もっとひどくもなりません。

だから、彼は7年苦しんでるのに、まだ「陽明症」なのです。

 

私が処方したのは「白虎湯」。

 

石膏の用量は1日で6両、今の大体180gくらい。

牡蛎1両(大体33gくらい)

澤瀉6銭(大体20gくらい)

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澤瀉(ダクシャ)の葉っぱ。生薬として使うのは根っこの方。


読者の皆さんは、分からないでしょう。

中国からアメリカに来て中医学を教える先生は、学生さんに石膏の用量は1両までだけだと教えます。彼らが何を根拠にしてこんな発言をしてるか、私はよく分かりません。

 

私が使うのは、1日で最低8銭(約24g)。

これは、風を引いて高熱があるときの大青龍湯の処方量。

熱がりの陽明症に使うときは、5両(約150g)から始めます。

 

白虎湯の使用例は、以下の記事が参考になるので、どうぞご覧ください。

 

妊娠高血圧症候群で、中絶するしかない奥さん。肺の熱が原因で、寝言を言いながら動きまわる・落ち着きがないご主人。

 

牡蛎に関して、笑い話があります。

西洋医学はカルシウムが骨に良いことは知っている。

カルシウム剤の説明書を見ても、牡蛎から抽出したと書いてます。

 

しかし、西洋医学は知っていません。

中医学の先生が牡蛎を使うのは、カルシウムだけの為ではない。

 

カルシウムを抽出しただけで、しょっぱい味がなかったら、骨にいい所か逆に骨を壊します。

 

ほかの例をあげると、果物にあるビタミンDと人工的に抽出されたビタミンDは、成分は似ているけど、効能は全く違います。詳しく説明したの以下の記事です。

 

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中医学の理論では、「咸能軟堅」「咸能入腎」。

(李哲 翻訳:しょっぱいのは堅い腫瘍を潰せる。しょっぱいのは、腎臓に入る。)

 

この理論、中医師はみんな知っています。

しかし、腫瘍を小さくする時は、牡蛎を使うのを忘れています。

 

この人の腫瘍は、全て筋肉の間にできている。

 

常識的でも分かりますが、人の汗はしょっぱい。

だから、私はしょっぱい牡蛎で腫瘍を潰そうとしてるのです。

しかも、軽い量では足りない。

 

傷寒論の処方を使う医師は、必ず正しい理論の指導が必要です。

貴方はこの生薬が必要だと判断した時、軽い量から試して見ようなんか思ってはいけない。

 

症状が軽くならなかったら、貴方はきっと処方箋が間違っていると判断する。

そうすると、病気は永遠に治りません。

 

彼の病気は、7年も続いています。

つまり、この7年は彼の役に立つ先生がいなかった。

今日、私に出会ったのです。

 

今日出した6種類の生薬で組み合わせた漢方。

みんな大量。一発勝負の攻撃でどうなるか、私は最初から知っています。

 

漢方が症状に合うとき、漢方薬を飲んだ後によく出るのがめまいと無気力感。夜中にお腹が空きすぎて、冷蔵庫を開けて食べ物を探すなどの好転反応が現れます。

 

足ツボ整体・鍼灸治療後の好転反応として、微熱・めまい・眠気などがあります。詳しくは以下の記事で説明しているので、どうぞご覧ください。

 

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アルコル依存症と高血圧症は1週間の漢方薬で治り、両足のむくみも消えた

 

今日、72歳の男性患者が2回目の診察に来ました。

先週は隣居に無理やり連れられて来ました。

 

主な病気と症状は、

  1. 高血圧
  2. 糖尿病
  3. 心臓病
  4. 両足が浮腫んでる
  5. 不眠症
  6. 便秘
  7. 倦怠感
  8. アルコル依存症

 

1週間の漢方薬を飲んで、両足がむくみは治り、気力が回復。便通が良くなり、血圧も正常になりました。血糖値はまだ測ってない。

 

彼が言うのは、「何年ぶりによく眠れて、体重も4kg落ちました。もっと不思議なのは、今週は一滴もお酒が飲みたくないです。」

 

彼は隣居に1年くらい説得されてから来たそうです。

 

彼は中医学の治療が、こんなに効果が早い事に驚いてました。

そして、なぜ自分のアルコル依存症が1週間で治ったか、不思議に思ってました。

 

私は笑って答えました。

「これは、我々の古典「黄帝内径」に書いてる生薬。2種類だけです。」

 

この処方、私は保留します。

西洋医学の製薬会社に漏れたら、また民衆の金を取るから。

毎月肺炎になり5年も苦しんだ奥さん、1日の漢方薬で治せる

 

今日、彼は奥さんも連れてきました。

中医学の治療に自信があるからでしょう。

 

奥さんの顔を見たら、酸素ポンプの管が通って、車椅子に座ってました。

彼女の話では、肺炎で病院から退院したばかり。

 

この肺炎は、彼女を5年困らせたそうです。

ほぼ毎月肺炎になって、肺炎で救急搬送されたこともある。

 

肺炎で救急搬送

 

奥さんの主な自覚症状は、

  1. 座ってしか寝れない
  2. 呼吸が非常に難しい
  3. 体力はほとんどない

 

私「食欲はどうですか?」

奥さん「とても良いです。」

 

彼女は肺の中に水が溜まっているから、ウィルスとばい菌の最適な育つ環境になっているので、いつでも肺炎になるわけです。

 

私は1回分の「十棗湯」しか処方してないです。

 

読者の皆さんは、きっと「十棗湯」ってどんな物か気になるでしょう。

 

読者の皆さんに教えます。

「十棗湯」は、肺水腫(肺の中にたまる水)を治す唯一の処方。

 

しかし、現在の中国のほとんどの漢方医は使ってません。

なぜなら、生薬の毒性が強いから怖くて使ってない。そして、処方箋を教える先生もいないからです。

 

「十棗湯」の組み合わせは、甘遂,芫花,大戟。

十個の棗を煮詰めた汁で飲む必要があります。

棗の汁を飲まないと、胃がやられるから。

 

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【↑↑ 甘遂(かんずい)の画像。】

 

処方が適当な場合、1回飲むだけで4時間以内に肺の中の水を出す事ができます。しかも、二度と水が溜まって来ない。

 

しかし、一般の中医師はこの3つの生薬を見ると、閻魔でも見たように怖がって出せない。その結果は、一般の中医師が治療して、また西洋医学の治療にたらい回しされ、患者は死ぬ道しかありません。

 

彼女は今日私に出会ったのは、死ぬ運命ではなかったら。

 

彼女の食欲がまだ残っているこの最後のチャンス、私が一撃必殺の生薬を出さないと、また一人の命がなくなります。

 

彼女がもし台湾にいたら、台湾の漢方医も同じ処方を使うと思います。しかし、アメリカだと私しかいないかも知れません。

 

患者は明日の朝飲みますが、私は飲んだ後の反応と結果をよく分かっています。

 

彼女はきっと激しい嘔吐と下痢のあと、肺の中の水は全部きれいに出て、仰向けで寝れるはず。そして、二度と肺炎になりません。

 

以下は「十棗湯」で肺の中に水がたまる肺水腫、心不全を治した例。

どうぞご参考に。

 

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李哲の解釈

 

アルコル依存症の患者さんは、治療した事がないので分かりませんが、アルコルが飲めない人が飲めるようになったのはあります。珍しい感想だったので、こちらに貼りました。

 

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「白虎湯」は、高熱.熱がりなどの自覚症状に使う時の処方です。

処方箋の構成は、以下の日本語記事を参考にして下さい。

東洋漢方製薬

 

使う量がいかに軽いか分かると思います。 

石膏15g?

これでは高熱が下がらないでしょう...

 

「十棗湯」の使用例は、ほかにもあります。

以下は一つの漢方薬治療例。

初期の肺がんと不正出血を3ヶ月で治した例です。

 

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たまたまテレビで肺炎で亡くなったニュースを見ますが、残念だとしか言えないです。 治せる漢方があるのに...なぜ無効な抗生物質を死ぬまで打ち続けるでしょうか?