肩甲骨内側の痛みは鍼1回で治り、「早めに来てよかった!」と喜んだ患者さん

【※本記事は2020-03-14更新しました】

 

こんにちは。李哲です。

今日は私の施術記録。なぜ「少海穴」で肩甲骨の内側の痛みを治せるかも説明しました。参考になると幸いです。

 


 

2018-05-24(木曜日)。

30代の常連の女性、急に電話がありました。

彼女が言うのは、「今週月曜日から肩甲骨内側の痛みがあって、火曜日がピークでした。来週予約を入れているけど、我慢できないから今日来ました。」

 

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痛い場所を指してもらって、状況を把握してから施術しました。

刺したツボは命門、腎兪。(この2つは痛みと関係がない。滋養強壮のためです。)

 

肺兪、大チュウ、天柱、少海(右)

15分後、仰向けになった時は、ほとんど痛みがなくなりました。

 


 

念のために、強化するツボ、左の懸鐘(絶骨、胆経の絡穴)・腕骨(小腸経の原穴)を刺しました。ほかは、滋養強壮のツボと目の疲れを取るツボです。

 

鍼を回したら、彼女は笑いながら”文句”を言ってました。

「なんで今日はこんなに響くんですか?怖いよー」

 

私は彼女に説明しました。

「角度と深さが変わるので、響きも違います。」

 

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鍼を刺し終わって20分くらい置鍼。1時間で施術がおわり。

 

帰りに彼女が言うのは、「スッキリ!痛みが全部消えました。今日早めに来て良かった!」

 

喜んでいる彼女を見て、私も針して良かったと思いました。

 

以前にも肩甲骨の内側が痛くて、中渚穴と刺絡(しらく)で治した例があります。ただし、今日の彼女との痛みとは種類が違うので、刺絡(しらく)を使ったのです。

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今日の彼女の例は、少し特別なので書きました。

何が特別かというと、選んだツボが違う

 

今までたくさんの肩こり、肩甲骨内側を治してきたけど、治療のツボは「後谿」でした。彼女みたいに「少海」を取るのは初めてです。

 

ほとんどの方は、痛みの日数が経ってから来るから。彼女みたいに、一番最初に鍼を思い出して来る人は少ない。

 

2つのツボの違いをざっくり説明すると、

  • 後谿(母穴)は痛みの日数が長い人のために使う。
  • 少海(子穴)は痛みの日数が短い人のために使う。

 

母穴と子穴の使い分けは、腰痛を治すときもあります。

以下は過去の治療例、参考になると幸いです。

 

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鍼は実証と虚証を分けるので、同じ痛みでも違うツボを選びます。

 

  • 虚証は日数が経っているので、戻すのには時間がかかる。
  • 実証はあまり経ってないので、戻すのも簡単。数回で痛みが消えます。

 

みんな痛みが出た時、すぐ鍼治療に来れば痛みを治すのは簡単ですね。鎮痛剤を飲み続ける必要なんかありません。