【※本記事は2020-01-22更新しました】
こんにちは。 李哲です。
今日はアメリカの中医師:鄭智城先生*1の治療例を翻訳しました。
中国語本文のリンク先は、
翻訳文
今日の午後、ベトナム女性が急いで入ってきました。
私は彼女を見て話しました。
「え?今日は週末ではないですよ」
彼女はいつも週末に診察に来るから。
彼女は笑いながら話しました。
「今日は緊急状況があるので来ました」
彼女は建築士で、ずっとアメリカ育ちです。
彼女の名前を見ない限り、ベトナム人だとわからない。
彼女の診察の番になって、私は質問しました。「今日はなんの急用ですか?」
「大きなトラブルです。この前、私は2回ほど一瞬見づらい時があって、焦点が合わなかったです。眼科の先生に診てもらったら緑内障だと言われ、水の排出がうまくいかないので、すぐ手術を勧められました。
角膜に穴を開けて水を出せば、眼圧が減るそうです。手術しなかったら失明すると言われました。先生は状況がすごく悪いので、今日の午後3時半に手術してくれると言ってました」
私は時計を見て、「と言うことは、あなたは15分後に手術しますね?」
彼女は笑いながら言ったのは、「さっきキャンセルしました。目の所で手術するのはハイリスクだと思って、鄭先生の意見を伺おうと思います」
彼女は眼科の先生が描いた図面を2つ持ってきました。
解剖学的に詳しく描いてあり、病状の解釈は非常に分かりやすくしている。
こりゃ~普通の人は西洋医学を信じるでしょうね。
私は一瞬、治療法のアイデアがなかったです。
一番良い解決策は西洋医学の事を忘れて、中医学の角度から弁証論治すこと。
最初、彼女は目がぼやけて見えるのが主訴でした。
中医学の理論では、目は血が通っているので見えます。
だから、彼女の治療には血の巡りを解決するのが必要です。
ほかの質問で徐々に真相が浮いてきました。
1.彼女はまだ母乳育児をしている。
2.彼女は先月の生理の量が非常に少なかった。
3.睡眠の質が悪い。
4.仕事を変えたばかり(有名なシャネル会社)。プレッシャーが強い。
5.皮膚はとても乾燥している。
6.体重は何キロも落ちた。
7.とても寒がり。
すべての症状は、血が足りないのが目の病気の原因であることを示しています。
しかし、なぜ彼女の目は眼房水の排出がうまく行ってないのか?すぐには分からなかったです。
ちょうどこの日、私のお父さんもいて隣で仕事をしていました。私と彼女が英語で話していたので、入ってこなかったです。
あとで彼女が持ってきた図面を見せて、私が前後の説明をしたらお父さんは分かったのです。
お父さんは図面に絵を書いて、眼房水は角膜辺縁から角膜、水晶体などに入る。目に行く血が足りなかったら、角膜の弾力が減って、拡張はできるけど収縮ができない。そうすると、眼房水の排出に問題が起きて、眼圧も高くなる。
なるほど!
これで完璧に解釈できました。
緑内障の源は、やはり血が足りない事です。
説明が行ったり来たりしたけど、やはり昔の聖人たちが言った「目得血而視」この一言で説明が終わり。
西洋医学は偉そうに見えるけど、問題の源を見る時はやはり足りないです。
私の処方箋は帰脾湯1週間分。
来週また再診察します。
李哲の感想
緑内障ではないですが、私の白内障を治した例はあります。以下の記事、どうぞご参考に。
目のトラブルに対して、鍼はとても有効です。
晴明穴、太衝、行間、太陽穴など選べられるツボがある。
緑内障の場合は、
行間穴この一つだけでも眼圧を減らせます。
足にある太衝穴と行間穴は、上の詰まりを引っ張って下に下ろすので、白内障・緑内障に効果があります。
ほかの鍼灸医が治した例があるので、どうぞご参考にしてください。
目の病気の源は、目の周りの血液の流れに問題があるから、白内障も緑内障も鍼治療の場合は刺すツボもだいたい同じ。
緑内障で眼圧が高いから、慌てて手術を受ける必要がありません。先に針を受けて見て、ダメだったら手術をしても良いじゃないですか?
*1:鄭智城先生の紹介は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外) をご覧ください。