【翻訳文】陳医師の漢方薬治療例:癲癇(てんかん)

こんにちは。李哲です。

今日はニハイシャ先生の弟子の治療例を翻訳しました。

 

最後には私の見解文を書いてあります。

 

癲癇(てんかん)患者さんに役に立つ情報になれば幸いです。

翻訳文

治療例1

李※※。男性。60歳。住所は高雄市。

 

初診は1999年1月4日。当時は7日分の漢方薬を処方。

続いて診たのは、1月12日(14日分の漢方薬)。2月11日(14日分の漢方薬)。3月9日(14日分の漢方薬)。

 

症状は以下。

お腹から上にガスが突き上がる時、手が震える、ひどい時は失神。

食欲は大丈夫。便は1日1回、便の質は大丈夫。

 

小便は透明、頻尿。

記憶力が悪い、同じ言葉を重複する。

 

西洋医学の診断では、癲癇(てんかん)。

西洋薬も飲んでいる。

 

舌診では赤くて舌苔は薄い白。

喉は渇く。

左右の脈は、みんな浮緩緊。

 

初診の時は科学漢方(李哲説明:いわゆる日本のツムラみたいな完成品。):

小建中湯8、牡蛎1.5、竜骨1.5。澤瀉(だくしゃ)1。茯苓1。

 

f:id:li-hari:20180504142859j:plain

澤瀉(だくしゃ)の画像

その後の診察で使った処方箋は、ほぼこれと同じ。

 

記録:

2回目の時、患者さんの奥さんが言いました。

彼たちは市場での商売人。

 

以前、ご主人が道路の向こう側で癲癇(てんかん)発作した時は、彼女は必ず親戚に売場を頼んでご主人を連れて来た。

 

しかし、今度は親戚に売場を見て下さいと頼んだ時、ご主人はすでに自分で歩いて帰ってきた。発作の時間がとても短くなりました。

 

最近の診察で患者さんが言うのは、もうてんかんは発作してない。だから、1月12日以後は朝と夜だけ漢方薬をサプリメントの代わりに飲んでました。

 

今日漢方薬を取りに来たのも、養生の為です。

 

治療例2

王※※。女の子、7歳。住所は高雄市。

 

初診は1998年10月3日。

その後は10月9日、16日、24日、30日。

11月4日、14日、20日、27日。

12月4日、11日、18日、30日。

1999年1月9日、16日、27日。

2月2日、12日、20日、27日。

3月10日、19日…

 

初診の時の症状:

てんかんの西洋薬を服用中だけど、1週間に2~3回は発作する。

長期的な西洋薬の副作用で、半身が傾いてしまって、両足は徐々に無気力になりました。

 

食欲はまだ良い。大便は1日1回、便が硬くて羊の便みたい。

舌は薄い赤。舌苔は薄い白で潤澤。

 

てんかん発作のときは手足がこわばって、ヨダレを垂らす。

小便の色は薄い黄色。

左右の脈は少し浮いて、緩。

 

初診のときの処方箋:

小建中湯8

麻子仁丸3

茯苓1.5

白朮1.5

 

煎じ薬は藜蘆(れいろ)2と生甘草1。3杯の水で1杯になるまで煮詰めて一回で飲み切る。3日分を処方。

 

2回目の診察の時に聞いたら、吐いてない。

生薬を増量して、藜蘆(れいろ)3と生甘草2(7日分)、毎日服用。

 

その後、子供は吐き始め、吐いたあとは倦怠感が強く、ふらつく。眠たがる。寝て起きた後はすべての不調が消える。

 

最近診察に来た時、藜蘆(れいろ)3銭と生甘草2銭(1日分)。1週間で1回吐いて、その後てんかんは発作してない。ほかの初診の時の症状は、ずいぶん前から消えています。

 

f:id:li-hari:20180530125734j:plain

てんかん治療に使う生薬:藜蘆(れいろ)の画像


記述:

患者さんが最初来た時、左の無気力でよく倒れてました。

だから、顔にはアザだらけ。

 

座っているとき、体は無意識に傾いて震える。。

西洋医学の診断では、小脳の問題だというそうです。しかし、脳の検査では何も見つかってない。

 

西洋医学もどうしたら良いか分からない。

西洋薬もコントロールできない。

 

リハビリの担当医も怖くて、リハビリを止めました。

 

以前、友達が紹介したことがあって、中医学の助けを求めて来たのです。

 

中医学の治療で状況はどんどん良くなり、手足が強ばるのがなくなりました。発作しても目と口周りが痙攣(けいれん)するだけ、時間はとても短くなっている。

 

どんどん正常人になっているので、学校も特別教育(てんかんの学生はみんな特別教師がついています)も取り消そうとしてました。親の反対で特別教育はまだ続いています。

 

3月19日に来た時、女の子が言うのは、「陳先生、お願いします。吐くのは止めていいですか?」

 

私:「良いですよ。2週間に1回吐くようにしましょう。もし軽い発作がなかったら、3週間に1回若しくは1ヶ月に1回に変更しても大丈夫です。」

 

実は先週の吐く薬を飲んでから、吐く反応は消えています。

脳の中の痰がだいぶなくなったはず、だから吐く反応がなくなっていまいす。

 

てんかんの患者さんを治す時、食べ物では生物、冷たいもの、甘いものを禁止するべき

 

例えば果物、この女の子はある日3個のミカンを食べただけで、軽いてんかん発作がありました。

 

治療例3

林※※。男。21歳。住所は嘉義県。

初診は12月8日。

その後は12月15日、22日。1月5日、19日。2月2日、23日。1月16日…

 

初期症状は、発作した時ヨダレを垂らす。手指がこわばっても急に倒れる。これが原因で左肩は反復性脱臼になりました。

 

食欲はまだ良い。

たくさん話すとヨダレを垂らす。

 

睡眠はまだ良い。

大便は1日1回。軟便。

 

小便の色は薄い黄色。

舌は赤くて舌苔は薄い白。

左の脈は浮緩弦。脈は浮弦緊。

 

処方箋:小建中湯8g。呉茱萸湯3g。続断1g、たくしゃ1g。半夏1g(1日の量)。1日3回、食後に服用。

 

f:id:li-hari:20180530130556j:plain

続断(ぞくだん)の画像

煎じ薬:

藜蘆(れいろ)3銭と生甘草2銭。5日分。

 

煎じ方は3杯の水で1杯になるまで煮詰め、朝方飲む。

飲んで吐かなかったら、翌日もう1回服用。増量して1.5日分を1日に飲む。

 

最近の報告は、発作は止まっている。

2月2日からは、1週間に1回吐くようにした。

 

記述:

患者さんはある日(2月2日~3日の間)吐いた後、てんかん発作したそうです。患者さんの家族は、不思議がっていました。

 

私は家族に教えましたが、これは体内の免疫力が働いて漢方薬の力に乗って、一気に痰を出そうとしているから。

 

やはり、その後から吐く薬を飲むと、以前は2~3時間経ってから吐いたのが1時間で吐くようになり、しかも吐くのがとても順調。吐く時間も短くなっています。

 

その後からは発作は止まっています。

 

追記:

師匠の教えに感謝しています。

師匠の隣で研修したから、藜蘆(れいろ)の生薬の使い方が分かり、患者さんが西洋薬の毒害から逃げる事ができて、患者さんの家族も安心することができました。

 

弟子 陳医師 報告 

李哲の感想:

西洋医学では脳波の異常発生で、癲癇(てんかん)が起きると言います。

 

もっとも野蛮なやり方では、手術で半分の脳を切除するのもあります。

 

脳波の異常発生は、まだ一つの仮説である。

本当の原因ではありません。

(本当の原因だったらみんな治って、てんかんもないはず)

 

間違った仮説だったら、切除した半分の脳はどうするんですか?

 

中医学の理論では、癲癇(てんかん)の原因は経絡.神経の周りに痰が詰まっているからです。

 

藜蘆(りろ)はちょうど経絡と神経の周りに絡まっている痰を取り除く生薬。しかも、唯一無二の生薬です。

 

鍼灸の場合は、2つのツボがメイン。

照海と申脈にお灸する。

あとは、痰を取り除くツボ。例えば豊隆、膻中、天突穴など。

 

痰が多い人は消化系が弱い人が多いです。

中医学の理論では、『脾为生痰之源、 肺为储痰之器』と言います。

 

その意味は、脾臓が弱いと痰が生まれやすい。痰は主に肺に溜まる。

 

だから、癲癇(てんかん)患者さんの治療では脾胃を強くして、痰の発生源を断絶する必要があります。

 

陳先生の処方箋をみると分かりますが、小建中湯は明らかに消化系を強くするためである。

 

癲癇(てんかん)は不治の病ではないです。

台北に行ける方は、台北漢唐中医診所に行ってみてください。漢方薬できっと良くなると思います。

 

行けない方は近くの信頼できる鍼灸院に診てもらえば、徐々に痰がなくなって癲癇(てんかん)の発作が消えます。

  

以下は藜蘆(りろ)の紹介記事。

興味がある方はどうぞご覧下さい。

薬膳情報.net−中薬(藜芦)