膣から空気が漏れるのは3回で治り、お尻からふとももへの痛みはほぼ消え、息切れも同時に治って、睡眠の質が変わり朝までグッスリ眠れるようになった

膣からは空気が漏れる症状は、3回の鍼治療で治った

 

こんにちは、李哲です。

 

膣から空気が漏れるのは、産後によく起きる症状、膣なら(ちなら)とも言います。西洋医学では「手術するしかありません」と言うけど、ほかにも治療方法があります。たとえば漢方薬・鍼灸。

 

今日紹介するのが、この特別な症状の鍼治療例。

なぜ出産後、膣から空気が漏れるのか?なぜ鍼で治るのか?などを含め、施術記録で説明します。ムダに手術で体を傷つけるより、安全で副作用がない治療法があることを知ってください。

 

膣から空気が漏れる、お尻からふとももが痛い、睡眠の質が非常に悪い女性

 

2020ー9ー11

患者は40代の女性。

主な症状は以下のとおりです。

 

①睡眠の質が悪くて、夢が非常に多い。小さなお子さんがいるので、夜中に2~3回目が覚める。子供を産んでから、朝までグッスリ眠れた記憶がない。

 

②今年の5月にギックリ腰になって、動けるレベルではあるけど、腰の調子がイマイチ。お尻の後ろからふとももにかけて、突っ張るような痛みがある。この症状は右だけ、左はなし。

 

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③尿もれというか、膣から空気が漏れる。

膣だけではなくて、肛門もゆるくなった感じがする。仕事中に椅子から立ち上がったりするときに、空気が漏れるので周りに聞こえるのではないか?と気になる。

 

膣から空気が漏れるのは、3人目の子供を産んでから生じたそうです。

彼女「3人目を産んで1~2週間後にキッチンに立って家事をしたけど、これが原因ですかね?」

私「産後は静かに休養が必要です。1~2週間で家事をやるのは早すぎですね。」 

お尻からふとももへかけての痛みは改善され、睡眠の質が向上して、前より眠れた感じがする

 

1回目の鍼治療。

痛い場所を確認し、脈診など行ったあと、すぐ鍼治療をしました。

刺したツボは束骨(左のみ)、太衝(補法)、中極、関元、内関、神門。

 

施術が終わってお茶を飲むとき、彼女が言うのは「お尻の後ろからふとももにかけて、つるような痛みはだいぶ良いです。膣から空気が漏れるのは、まだ良く分かりません。」

 

お尻が痛いのは、「坐骨神経痛」に多く見られます。整体ももちろん効果的だけど、鍼治療の場合はさらなる効果があります。以下はもう一つの症例、参考になると幸いです。

 

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2020-9-15

2回目の鍼治療。

 

彼女の報告:

夜中1時に目が覚めるけど、前よりよく眠れた感じがする。

膣から空気が漏れるのは変化なし。

1回目の鍼治療で、30分鍼を置いている間に寝たけど、疲れがだいぶ取れた感じ。

 

今日鍼を刺したのは足三里、三陰交、太衝(3つとも補法)、中極、帰来、内関、神門、三間。

 

疲れが取れない症状を例にすると、以前中学生の治療例がありました。当時は足ツボ整体だけで治したけど、鍼治療を受けたら更に早く治ったでしょう。

 

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新しいツボを刺した瞬間から、お尻からふとももへの痛みは緩和し始めた

 

2020-9-24

3回目の鍼治療。

 

彼女の報告:

睡眠の質は特に変化なし。

膣から空気が漏れるのは、あまり気にならなくなってきた。

お尻の後ろからふとももまでの痛みは、2割しか消えてない。

 

なんということだ!

 

私はすぐ痛みに関して詳しく聞きました。

痛い場所は?鋭い痛みなのか?鈍い痛みなのか?

 

彼女の話を聞いてから、自分の判断が間違ったことに気づき、ツボを変えました。最初は環跳を刺し、仰向けになったときはすでに楽になったそうです。右膝を曲げたり伸ばしたりしてもらって、右尻・大腿部の痛みは残りがまだある。

 

今回は束骨後ろの京骨穴を刺して、補法を行いました。

 

鍼を抜いた後、彼女は腰をグルグル回して、後ろ向きにもやってみたけど、痛みはなかったです。とても喜んでたので私も嬉しくなりました。

 

彼女が言うのは、「京骨穴を刺した瞬間から痛みがすぐ緩和しました。

 

最初から京骨穴にすれば、1回目で治ったかも知れません…自分の勉強不足を痛感しました。以前、腰痛治療のときも、ツボの選択が大事であるのを覚えたのです。

 

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3回目の鍼治療で、腰・お尻の痛みは著しく減って、朝までグッスリ寝られるようになった

 

2020-10-2

4回目の鍼治療。

彼女の報告:

前回、京骨穴を刺してから腰・お尻・ふとももの痛みは8割から2割まで減った。数日後にまた徐々に戻る感じだけど、痛みの程度は前より低くてほぼ気にならない。今は少しだけ残っている感じだから、今日の鍼治療で終わりにしたい。

 

睡眠の質は著しく変わって、今は夜起きず朝までグッスリ眠れる。

睡眠に関して、彼女から笑い話がありました。ご主人も当院で鍼を受けてますが、毎回鍼をしたその夜からグッスリ眠れるのに対して、彼女は翌日からグッスリ寝られるそうです。遅れて効果が出るタイプですね。遅延性タイプは過去記事で説明したので、参考になると幸いです。

 

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今日は刺したのは、前回とほぼ同じツボ。

京骨穴を刺したら、彼女が言うのは「腰・お尻の違和感は刺した瞬間に緩和するので、鍼が効いているのが分かります。」

 

前回の鍼で2割まで減ったから、今回の鍼治療で1番困っていた腰・お尻・ふとももまでの痛みはほぼ治ると判断しました。

 

膣から空気が漏れるのは、彼女に確認したところ、ほぼ気にならないだそうです。古代の鍼灸の本には書いてない症状なので、最初は鍼で治せるか不安だったけど、3回目から著しい効果が出てよかったです。4回目の鍼は強化する為でしたね。

 

漢方薬も鍼灸同様に、数回で治ります。しかも、生薬の値段がビックリするくらい安い。以下の翻訳文には2つの症例があるので、参考にしてください。

 

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膣から空気が漏れる原因は、気血不足から起きる臓器下垂

 

なぜ、彼女は2人目の子供を産んだときは大丈夫だったのに、3人目を産んでから膣から空気が漏れる症状が出たのか?

 

一つ目は、年齢とともに、気血不足が進むのは自然現象。

2つ目、最も大事な原因は、産後ケアが足りなくて無理をしたからです。彼女は産後1~2週間でキッチンに立って家事をしてました。本当は産後2週間~1ヶ月くらいは、横になってしっかり養生すべき。

 

産後は必ず気血不足になります。

産後ケアに関しては、以下の記事で説明しているので、参考にしてください。

 

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彼女は気血不足の状態で、立ったまま家事をしてので、臓器下垂が起きたのです。子宮、膀胱など落ちて、膣・肛門の筋肉が休めてないから、最終的には膣ならが起きる。

 

中医学では原因がわかるので、気血を補うのが一般的です。漢方薬にはたくさんの体力を補うのがあります。例えば六君子湯、十全大補湯、補中益気湯、六味地黄丸…ほかの漢方医の記事が参考になるので、どうぞご覧ください。

 

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鍼灸は直接補うことができないけど、五臓六腑の働きを強化するので、間接的に補うことができます。

 

彼女の治療で使った中極、関元などは、鍼の響きが陰部・尿道まで届くツボです。ツボの刺激は、陰部の筋肉の強化になるので、自力で尿道・肛門をしっかり閉めることができます。それだけではなくて、気も強化するので、下がった臓器を上に持ち上げることができる。

 

なぜ、鍼灸で胃下垂・骨盤内臓器下垂などを治せるのか?理由は上記のとおり。

 


 

西洋医学は大げさに手術して、下がった臓器をワイヤーで釣り上げます。本当に馬鹿な発想。臓器が下がったのは結果で、原因ではない。

 

臓器が下がって、肛門・膣の筋肉の収縮する力がないのは、気の不足が原因です。尿もれ・空気漏れなどは手術で釣り上げても、気を補わない限り解決しません。 

 

同時に患者さんはお尻の痛み、不眠症、息切れなどがあったら、西洋医学はどうしますか?まさか、手術で息切れ・不眠症が治ると言わないですよね?

 

なにか辛い症状があったら、取り返しができない手術をやるより、鍼灸・漢方を先に試すことをオススメします。どうしても効果がなかったら、その時また手術をしても良いでしょう?