風に当たると涙が出るのは、肝臓と腎臓が原因である

【※本記事は2021-01-30更新しました】

 

こんばんは。李哲です。

「冷たい風に当たると涙が止まらないのは、なにが原因でしょう?」、とある女性患者から質問を受けました。中医学の理論で説明しますので、参考になると幸いです。

 

風に当たると涙が出るのは、肝臓と腎臓が弱ったのが原因

 

風に当たると涙が出る原因は、肝臓と腎臓にある

 

風に当たると涙が止まらない原因は2つあります。

1.腎機能低下、腎虚証

 

腎臓が弱いと「腎不納気」の現象が起きるので、液が上に漏れて、涙として出る。

 

「腎不納気」というのは、腎臓が弱くなり、呼吸するとき吸った空気をちゃんと一番下の腎臓まで入れることができないことです。皆さんの認識では、呼吸は肺のことだけだと思うかも知れませんが、実は腎臓の役割も大きいのです。

 

「腎不納気」がある方は、息をたくさん吸うこと(深呼吸)ができません。体力も同年代の人と比べて、衰えている方が多いです。

 

ちなみに、深呼吸ができないのは、足つぼ整体もしくは鍼で簡単に治ります。以下は一つの症例、参考にして下さい。

 

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2.目と肝臓に風邪(ふうじゃ)が入った

 

理論的根拠は中医学の聖典:『黄帝内経』に記載されています。

 

▼「目は肝臓とつながっている」と説明した文章。

东方青色,入通于肝,开窍于目,藏精于肝

引用先:『黄帝内経・素問・金匱真言論』

▼風が目に当たると涙が出る原因が述べられています。 

是以冲风,泣下而不止。夫风之中目也,阳气内守于精。是火气燔目,故见风则泣下也。有以比之,夫火疾风生,乃能雨,此之类也。

引用先:『黄帝内経・解精微论篇第八十一』

風邪が目に入ったと言うけど、実際には肝臓にも風邪(ふうじゃ)が入っています。

 

面白いのは中医学が治すとき、肝臓のツボを選ぶのではなくて、肝臓と表裏関係になっている胆経のツボを選ぶ。もっとも有名な治すツボは、「頭臨泣」です。「頭臨泣」を利用して治した症例は以下をご覧ください。

 

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肝臓と腎臓が弱まった原因

 

原因は様々ですが、考えられるのは以下の数点。

 

  • 病院の薬
  • 人工的なサプリ・ビタミン剤
  • 加工した食べ物(乳製品はもっとも腎臓に悪い)

  • 人工的に作られた飲み物(コーヒー・清涼飲料水など)

 

もっとも殺傷力が強いのは、病院の薬。

たとえば高血圧を下げる薬、コレステロールを下げる薬、血糖値を下げる薬。すぐにはダメージが現れないけど、数年後・数十年後には腎臓がダメになって、腎不全になる方もいます。以下は一つの漢方薬症例、参考にして下さい。

 

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風に当たると涙が止まらない患者は、昔は年寄りだけでした。

年をとると、自然に肝臓と腎臓が弱くなるから、こういう症状が出るわけです。

 

しかし、最近は若者まで患者になっています。 

食事と生活環境が変わって、ちょっとした事でも病院の薬を飲まされる。それが当たり前だと思わせる世の中。被害が若者まで広がったのは悲しいことです。

生きているってことは、「他の命」を頂いている

 

ちなみに、質問した女性の知恵に驚きました。

「お腹がいっぱいになれば良い」という考えで、食事をしているといけないと思っております。

「生命を支えている」。
生きているってことは、「他の命」を頂いていると言う訳ですよね。

▲質問した女性の話の一部分


素晴らしいです!

感服しました。


たくさんの親が、

彼女みたいに食事を真剣に取り組んだらいいですね…

ちなみに、彼女が当院を紹介した記事は以下になります。参考になると幸いです。

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