ALSの漢方治療例:2ヶ月で両肩が動けて、足指の屈伸運動ができるようになり、体も暖かくなってきた
(※本記事は2020-06-04更新しました)
こんにちは、李哲です。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)、西洋医学では不治の病です。まだ原因不明で、有効な治療法もありません。
しかし、中医学ではその原因と治療法が分かります。
以下の漢方治療例で、ALS患者さんは2ヶ月で冷たい手足が暖かくなり、肩・手足の可動域が広がりました。
詳しくは以下の翻訳文をご覧ください。倪海厦(ニハイシャ)先生の弟子:陳先生*1が書いた治療例の翻訳文。中国語本文のリンク先は、ALS患者(漸凍人)
筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者さんの症状、中医学の診断・処方
初診は1997年11月10日。
病気が発作したのは1994年。
患者さんの主な症状は、
- 顔色は黒
- 食欲はまだ可
- 手足は冷たい
- おでこは熱い
- 小便は薄い黄色
- 睡眠の質は悪い
- 逆流性食道炎で胃が辛い
- 大便は毎日1回(西洋薬の軟便剤を飲んでいる)
- 手足は空気が入ったように腫れて動けない
- 話しても2つの単語、言葉がはっきり出ない
眼診で分かるのは、
- 心臓の陽気が足りない
- 脾臓の区域が大きすぎ
- 腎臓の陽気はまだ良い
他にある自覚症状は、
- 舌は赤くて、舌苔は乾いてない
- 口の中が粘る
- 喉に痰がたくさんある感じ
治療法則:心臓と脾臓の陽気を補充。
処方箋(単位は銭):
柴胡3
鬱金(ウコン)5
黄芩(おうごん)2
竜胆草2
半夏2
ナマのトリカブト(附子)3
黄連2
乾姜3
炙甘草3
桂枝3
澤瀉(ダクシャ)5
茯苓3
白朮3
竜骨5
加工したトリカブト(附子)3
補骨脂2
川窮 1
当帰3
黄耆5
防已2
地竜1.5
ほかの市販の粉薬:脾臓の強化と大便を出すためのやつ。
【▲ 黄耆(おうぎ):肺と脾臓の気を補う生薬 】
漢方薬治療してから症状の変化
以下は漢方薬を飲んだあとの自覚症状の変化、関連の処方と関連記事もつけています。
漢方薬飲むと、2~3時間くらい手足が暖かくなる
12月10日。
4回目の診察。
逆流性食道炎で胃が辛いのは治りました。
患者さんが言うのは、「漢方薬を飲んでから手足が2~3時間くらい暖かくなり始めました」。顔色は黒いのがなくなっています。
▼李哲の説明:逆流性食道炎は足つぼ整体・鍼灸で簡単に治るもの。以下は一つの症例、参考になると幸いです。
今は漢方薬飲んだあと、
- 目が疲れた感じでよく見えない
- 心臓の動悸がある
- 首がこる
- 両足はむくむ
- 小便の量が少なくて、小便の時に熱く痛くなる
処方箋は以下のとおり。
柴胡3
鬱金5
黄芩2
竜胆草2
桂枝3
澤瀉5
茯苓3
白朮3
ナツメ2
加工したトリカブト3
芍薬3
黄耆5
麻黄1
通草1
※ナマのトリカブトを飲んで中毒反応があったので、ナマのトリカブトを削除。
12月18日。
5回目の診察。
よく見えないのと動悸はなくなり、足のむくみは消えて、小便の時に熱いのもない、小便の量も可。
12月25日。
6回目の診察。
前回の処方箋に防已2を追加しました。
1998年1月2日。
7回目の診察。
乾姜2を追加。
体の腫れが引いて、手足の温度はだいぶ上がった
1998年1月9日。
8回目の診察。
処方箋から防已2を削除。
細辛1.5と白僵蚕(ビャクキョウサン)を追加。
今回の診察でみたら、空気が入ったように体が腫れているのは、ほぼ正常に戻っています。もちろん、治療中に手背のシワがなくなったのも、徐々にシワが戻って来ました。これは陽気が流れていることを示します。
▼李哲の説明:たまたま、空気が入ったように腫れて辛い女性がいました。運良く一回で治ったけど、ほかの患者さんも1回で治るとは限らないです。
同様に、患者さんは漢方薬を飲んでから手足が暖かくなり、徐々に普段の手足の温度も上がってきました。
粉薬は以下の物に変更(単位はグラム):
当帰四逆湯9、葛根2、麻子仁丸3。
両手の腫れは引いて、体の動きが前よりだいぶ改善
1998年1月16日。
両手の腫れはなくなり、患者さんは屈指運動が少しできました。リハビリ運動を続ける事をすすめました。
処方箋は変わらない。
「麻子仁丸」では排便が出切れないので、小承気湯4に変更。
1998年1月23日。
進歩はたくさんありました。
両肩は上がる、両足の指も屈伸運動ができて、動ける幅が広くなりました。
1998年1月30日。
両足がむくんでいるので、もとの処方箋の黄耆を5から10に変更。舌は赤く、苔は少なくて白潤。
【黄耆(おうぎ):肺と脾臓の気を補う生薬 】
陳先生のまとめ:ASLの原因と治療方法
ALS患者さんは望診だけで分かる
ニハイシャ師匠からずっと教わったのは、陰と陽を分別することです。
- 陰は目に見えるもの。
- 陽は見えないもの。
四肢は脾臓がコントロール。
四肢の筋肉の収縮をコントロールします。
患者さんは四肢が動けないので、脾臓の陽気が足りないと判断できます。
心臓は血脈を司る。
脈絡が順調に流れば、詰まり無し。
しかし、患者さんは四肢が腫れているので、心臓の陽気が足りないと判断しました。
言葉がうまく話せないことから、更に心臓の陽気が足りないのが分かります。
以上のことから、治療法則は一目瞭然。
同様に、この原理は病気が進歩したか悪化したかも判断できる。
腎不全で透析をする患者さん、もし記憶力が良くなり、白髪が黒い髪になり、大小便が正常になったら、患者さんの腎臓が回復したのが分かります。
だから、ALS患者さんの四肢が暖かくなり(心臓の熱が四肢まで行けること)、指が動ける(脾臓の働きが戻ったこと)。
以上の症状で、我々あ病気が徐々に良くなっていることが分かります。
師匠はよく言ってるけど、中医学は外に立って中になにがあるかが分かる学問。黄帝内経にも書いてあるのは、【望而知之謂之聖】。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、ニセの陰虚症状がある
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、もともと心臓の陽気が四肢に行けなくて、上に逆流してベロが赤くなり舌苔がなくなります。つまり、ニセの「陰虚」症状。
そのもとは、心臓の陽気が四肢に行けないこと。理由は途中で詰まりがあり、心臓の陽気が逆流するのです。だから、治療法は陽気を流して、つまりをなくすのがメイン。
心臓の陽気が順調に流れれば、空気が入ったように身体が腫れるのもなくなる。舌苔も徐々に戻ってきます(熱が逆流しないから)。
患者さんが漢方薬を飲んだあと、2~3時間は暖かさを感じるのを見ると、漢方薬は症状に合っています。ベロが赤くて舌苔がないから、陰虚だと判断して陰ばかり補充すると、病気は悪化するだけです。
師匠がよく言うのは、
「陽気が戻れば、陰は自動的に生まれる」
弟子の蛇足ですが、「陽気が通れば陰は自動的に消える」と解釈しております。
弟子 陳医師 報告
倪海厦(ニハイシャ)先生の評価:西洋薬がALSを作り出している!
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の原因は、陽気がものすごく足りないからです。
なぜ陽気がここまで非常に足りないのか。
これは西洋薬のお陰。
全ての抗生物質は、身体の陽気を破壊します。
抗生物質で尿失禁になったアメリカ人はたくさんいます。以下の記事は、様々な西洋薬の害を暴露しました。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は前世紀に発見したもので、大昔にはこんな病気がなかった。昔はなかったけど、今ある病気は、すべて西洋薬の傑作です。
西洋薬の製薬会社がなかったら、こんな病気も現れないはず。
- 認知症(痴呆)。
- 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)。
- 自閉症。
- 多動児(たどうじ)。
- 小児の白血病と悪性脳腫瘍など。
すべて製薬会社の傑作。
彼らが一番得意なのは、病気を作り出すこと。
これは彼らが信じているGODとまったく違う。
製薬会社の人は皆知っています。
GODは命の奇跡を作ってあげるけど、悪魔は病気と苦痛を作る専門家。
二者の目的は違うので、世の中には自然に正と邪の対立があるわけ。
この悪魔みたいな西洋薬の製薬会社をぶっ壊さない限り、人類の安定した生活は無理。
陳医師は非常に若くてレベルが高い中医師です。
将来は必ず輝く星になるでしょう。
私は台湾の人たちの代わりに嬉しいです。
なぜなら、素晴らしい漢方医がもう一人増えたから。
彼は医学知識が豊富だけではなくて、慈悲な仏様のような心も持っています。
患者さんが彼に出会ったのは本当に幸運です。
彼はとても素晴らしい。
(おわり)
◆筋萎縮性側索硬化症(ALS)、手足は極端に冷たい、 極端の倦怠感 不眠症などの中医学治療
◆右半身の麻痺。痛みを感じない。左足の震えが収まらない。筋萎縮性側索硬化症(ALS)。手足の関節痛などの中医学治療
*1:陳先生は台湾の漢唐中医診所の先生です。診療所の情報は、倪海厦先生の台湾診療所オープン 記事をご覧ください。