こんにちは。李哲です。
今日はアメリカでの中医師:鄭智城先生*1の文章を翻訳しました。
中国語本文のリンク先は、
(2013-11-13 00:11発表)
翻訳文
昨日来た男の子、そろそろ2歳です。
病状は全身(特に手足)の湿疹がひどい。掻きまくって血が出ている。
本当のことを言うと、これは湿疹でなく皮膚炎だと言ったほうが正しい。『湿気』が全然見えないから。見えるのは皮膚が乾燥して痒いだけ。
でも、今の人たちはみんな湿気だと言います。
湿疹であろうと、皮膚炎・蕁麻疹であろうと、みんな同じ。
この男の子、手のひらが熱くて、性格は非常に怒りっぽい。ちょっとでも気に食わないとすぐ物を投げたり大声で泣く。大便は羊の便みたいに粒。寝るときはなかなか寝てくれない。
私は家族に聞きました。
「子供は普段発熱しますか?」
「いや、ないです。」
「これはおかしいですよ。子供なら発熱するのが普通だから。中国語には俗語がありますが、『小孩屁股有三把火』。しかも男の子でしょう?もっと発熱の回数があるはずですが」
家族が言うのは、「そうですね。お兄さんはよく発熱します」
「そのお兄さんは弟みたいに湿疹がありますか?」
「お兄さんはない、正常です」
この湿疹の原因は浮いてきました。
何かしらの原因で、発熱するシステムが抑制され、陽気が完全に外側に出られなくて、皮膚に症状が現れています。
四肢は陽気が集まるところ。だから、湿疹が起きたときは四肢での発作が一番ひどいはず。
李哲の感想
子供は体温調節機能が大人みたいに発達してないから、よく発熱すると言うでしょう。
中医学の考え方を述べてみます。
食べ物は目に見えるものなので、陰に属する。
動くパワーは目に見えないので、陽に属します。
子供は生まれつきの超強い陽気(エネルギー)を持っているけど、体が小さいので陰が弱い。つまり、陽が陰より圧倒的に多いです。だから、消化・吸収する能力が高くて、食欲旺盛で走る気力がいっぱいある。
陽気は上に上がる性質なので、子供は高い所に上がろうとします。
これは以前の記事でも話しました。
陽気が多いので、子供はパワフルで話すし動く、体温も高めです。あなたの子供が寒がりで冷え症だったら、すぐ治してくれる漢方医・鍼灸医を見つけてください。
成長とともに陽気が少しずつ減って、陰(食べ物)をある程度貯まるので、陰と陽の差が縮まる。多動児みたいに動き回ったりしません。だいたい10代になると、こうなるでしょう。
陽気は食べ物を消化・吸収するエネルギーで、体を守るエネルギーでもあります。 つまり免疫力。
外部から有害な物が入ると、体は必ず追い出すように頑張ります。戦いが起きると必ず熱が出る。
子供は防寒などの大事さが分かりません。
汗をかきながら遊ぶことで頭いっぱい。
だから、大人よりも風邪にあたる機会が多いです。
そして、外部から入ったものに対する反撃も強いので、高熱が出るわけ。
高熱が出ても子供の食欲・大小便・睡眠に問題がなければ、数日観察したほうが良いです。多くの場合、自然に熱が下がるから。
しかし、たくさんのバカ親はすぐ子供に解熱剤を飲ませます。
熱は下がったように見えるけど、実際に風邪のウィルスは体内に抑え込んでいるだけ。
いつか、免疫力が弱くなり抑えきれなくなったら、その時にまたひどい症状として爆発します。
数日観察しても熱が下がらない場合は、信頼できる鍼灸医・漢方医に診てもらってください。熱なんか刺絡すればすぐ治るから。
陽気が強い、免疫力が強い子供は高熱が出やすいけど、虚弱体質の子供は微熱もしくは熱も出ないで、ただだるい・元気がない・食欲がないだけです。
熱が出ないから喜ばないでください。
これはあなたの子供が、「虚弱体質」だからです。
漢方なり鍼灸なり、体質改善してくれる所を探してください。
*1:鄭智城先生の紹介は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外) をご覧ください。