【※本記事は2020-05-04更新しました】
こんにちは。李哲です。
職業病なのか、毎日出勤途中でいろんな患者さんを見かけます。
- 片足を骨折したのか、白い包帯を巻いて杖で歩いてるサラリーマン。
- 脳梗塞後遺症の半身不随で、杖で歩いてる40代の女性。
- 知的障害児。コントロールが効かなくて叫んだり走り回ったりしている。
- 看護する人に手伝いされ、車いすに座っている脳性麻痺の人。
… …
以前だったらかわいそうで、善意でわざわざ教えに行ったかも知れません。「中医学治療で良くなるので、試して見たらどうですか?」
ニハイシャ先生の講義を勉強してから、このような善意は止めました。善意は誤解されると逆効果を起こすから。
「こいつ、なにか不純な目的があるのではないか?」
だいたいの方は、警戒するに間違いない。
中医学でよく言うのは、
「医者父母心。」
「慈悲為懐。」
同情心と慈悲は、医療従事者の欠かせない人格だと思います。
ただし、本当の慈悲は何なのか?
無料で生活用品を配れば慈悲?
あるいは貧しい人にお金を寄付すれば慈悲だと言えるのか?
鍼灸医になってからも、本当の慈悲の意味を考えたことがあります。詳しい説明は以下の記事をご覧ください。
医学.風水など中医学の知識を勉強して、新しい世界を発見した時は楽しいです。でも、辛くなる時も増えてきました。
知識を知らなかったら何も考えないのに、残念ながら知っているのです。他の人を見て、「あ~~~こうすれば良いのに…」と思うけど、それはあくまでも自分の思いでその人の思いではない。
ニハイシャ先生から教わったのは、「あなたの慈悲から生まれた行動が、良い結果にならなかった場合、本当の慈悲ではない。」
余計なお世話は、怠け者を生み出すかも知れない。
過剰な同情心は、悪質な犯罪者を生み出すかも知れません。
慈悲で治療したのに、逆に恨みを買う。
おそらくニハイシャ先生は、辛い経験をたくさんしてきたと思います。
ニハイシャ先生の弟子の一人が言った言葉があります。
「あなたは一所懸命、患者さんを助けようとしている。しかし、患者さんはあなたの助けを求めているのか?」
アメリカの漢方医:李宗恩博士の治療例を見ればわかります。漢方医が一所懸命治療しても、患者が治療効果を破壊しているのです。
中医学には有名な言葉があります。
「医治有縁人」。
その意味は、
お医者さんは合縁奇縁がある人しか治せない。
以下の翻訳文には漢方薬の効果があるのにもかかわらず、漢方薬を信じなくて治療を止めた患者がいます。惜しいとしか言えません。
合縁奇縁があれば自然に治療に来るし、縁がない人にはわざわざ声をかけても治療がうまくいきません。いくら説得しても、必ずいろんな理由で断ります。
だから、私も善意なアドバイスは止めました。一人ひとりの運命は「神さま」が決めているので、運命に任せようと思いました。
身近な親族の鍼治療のとき、聞く耳を持たないとは知っていたけど、説得をし続け最後は結果なしで終了。同時の虚しい気持ちは以下の記事でも述べました。
偉そうにいろいろ書きましたが、医療現場では確かに存在する事です。いくら腕が良くても、治療に来ないかぎり何もできない。信じてくれないと治療効果も出ません。
私がブログを書き続ける目的は、合縁奇縁がある方の目に止まり、ほかの治療法があることを教えるためです。
自分一人の力では大したパワーにはならないけど、一人でも考え方が変わるキッカケになると、ブログを書いたが甲斐があります。