【※本記事は2020-03-25更新しました】
こんにちは。李哲です。
アメリカの中医師:鄭智城先生*1の記事を翻訳しました。
中国語本文のリンク先は、
(2012-4-14発表)
腐った足から黄色い浸出液がただれる患者、抗生物質では治せなかった
去年、ペンシルベニア州から来た二人の夫婦がいました。ご主人はアメリカ人。奥さんは中国人。
ご主人は診察室に座ってから、私に自分の足を見せました。
ウォォ!
足が腐り、黄色い浸出液が出て、強烈な匂いが漂う!
画像はグロテスクなので、閲覧注意!
私はご主人に質問しました。
「糖尿病ですか?」
「たくさんの人はそう聞きますが、糖尿病ではありません。」
ご主人は病気の経由を教えてくれました。
彼は大工さん、ある日工場で釘を踏んだのかケガをして、足から出血しました。
病院の先生に診てもらったら、抗生物質と破傷風の治療薬を処方。少しは良くなったけど、その後はまた再発。
再発して病院に行ったら、また抗生物質。
これでしばらく良くなったけど、また再発。
何回も繰り返して再発し、病院の先生も彼もウンザリでした。
最後、彼の足はこんな感じになったのです。
アメリカでは抗生物質で殺される患者さんが、山ほどいるのに、よくこんなに何度も処方しますね。
私は彼に言いました。
「ベロを見せて下さい。」
ベロは赤い、舌苔は黄色くて水っぽい。
心の中ではすぐ答えが出ました。
腐った足の原因と関連の処方箋・禁忌
私は彼に言いました。
「これは湿熱証なので、今後しばらくは脂っこいもの・鶏肉・鴨肉・魚・エビなどの海鮮を食べてはいけません。」
彼は笑ってました。
「オォォォ!エビが食べられないですか?!」
彼の奥さんが隣で話しました。
「主人はビールも大好きです。1日10本くらい飲んでいます。」
ビールは性質が寒いので、彼の病気治療にはちっとも役に立たない。飲まないほうが良いです。
彼に出した処方箋は2つ。
1つは湿熱をなくす処方箋。
白朮、蒼朮、ヨクイニン、土茯苓、茯苓、ダクシャ、黄柏など。
もう一つは、解毒・排膿・生肌の処方箋。
黄耆、甘草、天花粉、丹参、当帰、乳香、没薬。これは民国時代の名医:張锡純の処方箋です。
漢方薬を1日飲んだだけで、腐った足に新しい肉が出始めた
数日後、彼の奥さんから嬉しい電話が入りました。
「ご主人が飲んだ後、とても効いて喜んでいます。」
半年後に確認を取ってみたら、彼の足は完全に治っていました。
以下は奥さんからのメールの一部です。
「鄭先生:
こんにちは。私は張◯◯。ご主人はG・W。
私たちはペンシルベニア州に住んいます。
去年、先生の所に行って足の傷を治療してもらうとき、私も一緒に治療してもらっていました。
先生の医術にはびっくりしました。
私の主人まで中医学の治療効果に、すごく感服しています。
主人は3回も入院して、主人のスペシャリスト主治医たちもウンザリで、最後は直接スーパーに行って薬を買いなさいと言われました。
漢方薬を1日飲んだだけで、腐った足に新しい肉が出始めました。
ここで先生に感謝の気持ちを伝えたいと思います。」
【▲甘草の画像】
以下は半年後のメールの返事。
「鄭先生、メールありがとうございます。
主人の足は再発していません。
万が一、再発したら鄭先生にお願いして、宅急便で送ってくれますか?
本当にありがとうございます。
今回の治療で、私の主人も大喜びです。
本当に助かりました!」
この治療例は簡単で、技術含有量は高くないです。ただし、画像があったので、記事として発表しました。
李哲の感想
ケガして出血、浸出液が出る時、漢方薬はとても有効です。
怪我ではないですが、以前私のお父さんが漢方薬を飲んでからの変化を書いたのがあります。どうぞご覧ください。
抗生物質で炎症が治るかも知れないけど、炎症物質:浸出液が出るのは治せません。
中医学の理論では、水が万物の根源。
だから、水(浸出液)を治さないと炎症は必ず再発します。
鍼治療の場合は、陰陵泉・地機・三陰交穴で湿気(水)を治し、あとは血海・築賓で解毒を強化。
ほかには、ケガした所をどの経絡が通るかを見て、関連の経絡のツボを刺せばケガの治りは早くなります。
もう一つ、最強のツボがあります。
委中穴で刺絡すれば、解毒作業が一気に良くなる。
あと、董氏奇穴には制汚穴があるので、これも傷口が治らない時にすごく効きます。あれこれツボがあるので、傷口を治せないわけがない。
臨床でひどいただれる患者を診たことがあります。
以下の治療例、参考になると幸いです。
一つ追加の説明しますが、
破傷風は鍼も要らない、お灸だけで治ります。
なのに、西洋医学の抗生物質でめちゃくちゃになり。本当にかわいそうです。
上記のご主人は、いい先生に出会えましたね。
このまま腐っていたら、最後は足の切断になるかも知れません。
◆抗生物質が効かない薬剤耐性菌・スーパーバグに、蜂蜜とハエを使うイギリス病院
◆手の指の皮がむける、ステロイド剤を使わないで治した鍼治療例
◆ラムゼイハント症候群が軽くなり、紫色の手足が暖かくなってきた:多発性筋炎(皮膚筋炎).アトピー性皮膚炎(2/3)
◆2型糖尿病:漢方薬治療で両足の感覚が戻り、肝機能低下・腎機能低下・視力低下も全部治った
*1:鄭智城先生の紹介は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外) をご覧ください。