乳がんから肝臓がんに転移した女性、6日の漢方でスーパーウーマンになった様に回復
こんにちは。李哲です。
アメリカの中医師:鄭智城先生の記事を翻訳しました。最後の「李哲の感想」だけ私が書いたものです。
もとのリンク先は、
(発表日付:2011-07-05 09:28:19)
6日の漢方で、スーパーウーマンになったように回復
一人の黒人婦人、家族が同伴で歩行補助車を使って入って来ました。
黒人婦人の顔色は青白で、精神状態は悪い。
彼女が言うのは、自分は乳がんで今は肝臓がんに転移している。
私は彼女に聞きました。
「今はどんな症状がありますか?」
彼女:「平衡感覚がないです。歩行補助車がないと歩けない。体力がなくなっています。」
患者さんの陳述は中医学の言葉でいうと、平衡感覚がないのは目眩(めまい)です。
体力がないのは具体的に聞きました。
- 手足が冷たくて、マヒしている
- 食欲不振
- 小便が黄色い
- 便秘
- 寝る時は胸上が、ほてて熱い
彼女が使った言葉は、「更年期のホットフラッシュ」。睡眠の質も良くないそうです。
ほかの症状を聞いたら、彼女が言うのはあと高血圧症、高コレステロール、高血糖などの問題があるそうです。
脈診では、沈微。
舌診では、舌苔が白。
私は考えてから2つの処方箋を出しました。
真武湯+当帰四逆湯。各3日分。
数日経ってから、彼女は一人で歩いて来ました。
家族の同伴がなく。
私「漢方薬を飲んでどんな感じですか?」
彼女「とても良いです!自分がスーパーウーマンになった感じ。」
聞いた感じでは普通なので、ほかの症状を聞いて分かったのは、とても効果が良いらしいです。
諸症状はみんな良くなり、印となる食欲が回復して便通があり、寝る時のホットフラッシュが消えて、同時に血圧.コレステロール.血糖値などの数値も良くなりました。
彼女が言うのは、病院の先生は数値の変化にとても満足している。
血圧、コレステロール、血糖値などは大したことないです。
私が特に気にしているのは、彼女の食欲回復と寝る時のほてて熱い感じが消えたこと。
ニハイシャ先生の理論によると、これは陽気が陰(臓器の中)に入らない症状。
6日分の漢方薬でこんな大きな変化があるのは、本当に彼女の運が良いとしか言えないです。
肝臓の数値が良くても、不眠症があるのは肝臓にまだ問題があることを示す
この前話した、肝臓移植になりそうだった患者さん。
最終的に肝臓移植は要らなくなり、肝臓の数値も良くなったけど、治療がまだ終わってはいなかったです。
患者さんは退院後、すべての症状が良くなったけど、睡眠だけダメでした。
毎晩、後半にならないと眠れない。
眠れないので小便が多い。かなり辛いそうです。
だから、肝臓の数値が良いからと言って、肝臓が大丈夫なわけではないです。
西洋医学の検査値は、当てにならない。
この患者さんが眠れないのは、肝臓に問題があるからです。
夜11時~朝3時は肝臓と胆嚢の時間帯。
肝臓と胆嚢に問題があれば、この2つの時間帯は眠れない。
それでは、どうしたら良いのか?
中医学は解決方法があります。
患者さんを寝かせる。
眠りさえできれば、陽気が陰(臓器の中)に入れば、肝臓は徐々に回復できます。
睡眠導入剤.安眠薬で神経をマヒさせて、体を寝かせるのは慢性的な自殺行為!
漢方薬を飲んだその夜から、不眠症・夜間頻尿が改善
中医学の睡眠を改善する処方箋はたくさんあります。
私も隠すつもりはない。
当時使ったのは、「酸棗仁湯(さんそうにんとう)」です。
患者さんの小便が多いので、五味子を入れて全部で6種類の生薬、すごく簡単な組み合わせです。
この2人の患者さんを、中国の中医師に任せたら、特に火神派の名医たちに任せたら、何百グラムのトリカブト(附子)に10~20種類の生薬を使うでしょう?
しかし、必要ですか?
酸棗仁湯+五味子。
飲んだその日の夜はよく眠れて、夜間頻尿も半分に減りました。
以上の処方箋は、ごく普通のものです。
ネットを見る皆さんは、肝臓がん.肝臓病に以上の処方箋で大丈夫だと勝手に真似しないで下さい。
肝臓がん.肝不全はまったく違う症状が出る時があります。
症状が違うと、以上の処方箋とまったく違う処方箋になります。
だから、真似して処方しないで下さい。
必ず経験がある医師の弁証論治で、処方した方がいいです。
李哲の感想
上記の治療例を見ると、いろんな癌患者さんの諸症状に、漢方薬は非常に役に立ちます。癌が治るとは言ってないけど、患者さんの苦痛が減り生活のクオリティーが高まるのは目に見えています。
今、西洋医学は早期発見・早期治療と宣伝していますが、治療と言うより患者さんの生活のクオリティーを先に確保してほしい。
風邪薬を飲むと胃が荒れる。そして、慌てて胃を保護する薬を処方する。
鎮痛剤を飲むと肝機能異常・腎機能障害になる。そして、慌てて肝機能・腎機能を良くする薬を処方。
処方した薬で新たな症状が増えて、また薬を追加。追加した薬でまた新たな症状が増えて、また薬を追加。。。
いつになったら薬が減りますか?
これが生活のクオリティーですか?
西洋医学にも一応QOL(クォリティ・オブ・ライフ、生活の質)というのがあります。
しかし、これはあくまでも治らなかった人達の為の設定。
治せそうだったら、こんなQOLなんか貴方には説明もしません。先に手術して抗がん剤やって、ヘロヘロで死にそうになり、抗がん剤・放射線療法を受ける体力もなかったら、じゃ~~~QOLの為に緩和ケアをやりましょうなどを言う。
なんで最初からQOLなど言わないんだ?
西洋医学の治療では、クオリティーなんかどうでも良い。
”治療”して殺さないと、西洋医学のメンツが潰れる。ボロ儲けもできないから。
中医学の診断でよく自覚症状を聞くのは、その自覚症状をなくすためです。内臓のバランスを整える事で。
自覚症状が良くなる事は、生活のクオリティーが上がることです。そうでしょう?
中医学こそ慈悲で患者さんの為の医学です。
以前書いた乳がん治療記録。残念ながら彼女の癌は治せなかったけど、少なくとも辛い諸症状は改善されています。
私はよく思いますが、
生活のクオリティーを下げる治療は、全部廃止するべき!
しかし、西洋医学のたくさんの先生たちが自ら反対しない限り、良心的な先生が増えない限り、悲劇は続くと思います。
患者さんたち、先に目醒めて自分で自分を守るしかないです。