【※本記事は2021-03-13更新しました】
こんにちは。李哲です。
アメリカの中医師:鄭智城先生*1の記事を翻訳しました。中国語本文のリンク先は、
(2015-06-01 03:46発表)
生理痛で死にそうなのは7日で50%治り、嘔吐と下痢は完全に治って、髪の毛が大量に抜けるのも著しく改善した
最近治療した一人の女性、留学生です。
彼女の主訴は、毎月の生理痛が死にそうに痛い。そして、嘔吐と下痢がある。
ほかの症状は、
- 生理の量は非常に少ない。
- 普段は便秘ぎみ、排便が大変。
- 手足はよくつる。
- 疲れやすい。
- 普段は水を飲むのが多くて、トイレも近い感じ。
- お腹すくとダメ、食べ過ぎになるから。
満腹中枢が壊れたというか、いつお腹がいっぱいなったのか分からない。だいたいお腹がいっぱいだと思ったときは、すでに食べ過ぎた時だそうです。
そして、毎回髪を洗うとき大量に髪の毛が抜ける。その原因は、1年前から飲んでいる甲状腺薬の副作用だと彼女は思っているそうです。
処方箋は当帰建中湯(とうきけんちゅうとう)をアレンジし、7日分を処方しました。
当帰、桂枝、芍薬、炙甘草、生姜、なつめ、加工したトリカブト(附子)、麦芽糖。
2週間後、再診察に来て彼女は話しました。
「ちょうど生理が終わる頃で、生理痛は50%減り嘔吐と下痢は治りました。生理痛はあるけど、すぐ治ります。生理の量は普通に戻り、満腹中枢が治って食べる量もコントロールできます。また、髪の毛が抜けるのは著しく改善しました。」
処方箋変えず、あと10日分を処方しました。
李哲の解釈と感想
当帰建中湯は「黄耆建中湯」の黄耆を当帰に入れ替えただけ。黄耆は気を補う作用があるけど、当帰は血を補う作用が強いです。
上記の女性は、手足が良くつるので、血が足りないのが明らか。また、髪の毛が大量に抜けるのも血が足りない証拠です。
満腹中枢が壊れたように、食べ過ぎたかもわからないのは、胃腸の調子がおかしいからです。「黄耆建中湯」も「当帰建中湯」も、「小建中湯」をもとにしたものです。「小建中湯」は食欲不振・腹痛などを治す有名な漢方薬。
「小建中湯」+硫黄はワクチン接種の後遺障害:両足の麻痺も改善できます。ニハイシャ先生の症例があるので、どうぞご覧ください。
鍼灸も漢方薬同様に、生理痛・嘔吐・下痢など治せます。
特に生理痛は、針を刺した瞬間に痛みが緩和、もしくは痛みが完全に消える。任意の鎮痛剤よりも素早く効きます。以下は一つの鍼灸症例、参考にしてください。
生理痛がひどくて死にそう、生理痛で激しい嘔吐・下痢になるなど、生理の様々な不調はすべて鍼灸で治せます。しかも、副作用なしで根本的に治す。
ピルに頼りたくない方、ぜひ鍼治療を試してください。中国鍼の響きはちょっとつらいですが、治療効果は絶大。
*1:鄭智城先生の紹介は、オススメの漢方医・鍼灸医(海外) をご覧ください。