【※本記事は2019-08-09更新しました】
こんにちは。 李哲です。
今日はアメリカの中医師:鄭智城先生の治療例を翻訳しました。
排卵後、体温が上がらない方。
排卵後、体温が不安定で上がったり下がったりする方には、参考になると思います。
漢方薬はもちろん、鍼灸も排卵後の体温が上がらない・体温が不安定の症状を治せます。ぜひ近くの信頼できる鍼灸院で試してください。
中国語本文のリンク先は、
(2013-12-06 06:47 発表)
翻訳文
この前、一人の若い女性が不妊治療に来ました。
彼女は2回流産してから体質改善するため、当院に来たのです。
彼女は毎日、自分の体温を記録しているそうです。
スマホのアプリで表を作り、毎月診察に来た時に私に見せてくれました。
ある日、彼女はスマホで曲線表を見せてくれながら、「今月の体温はあまり良くないです。排卵後の体温は不安定で、上がったり下がったりしています」と言ってました。
私は彼女のスマホを見たら、確かに不安定な曲線表でした。
ちょっと考えてから、彼女に甘草乾姜附子湯を処方しました。
甘草乾姜附子湯?
すごい聞き慣れたやつだけど?
これ、四逆湯ですよね?
うん、四逆湯でもあるし、ではないのもあります。
両者の成分は同じだけど、入っている量が違います。
四逆湯には甘草が少ししか入ってない。しかし、私が処方したのは甘草が乾姜の2倍も入っています。
その狙いは、大量の甘草が乾姜と附子(トリカブト)の熱気を、ゆっくり放散してほしいから。
四逆湯には甘草の量が少ないので、短期間の刺激を与えます。
西洋医学のICUの強心薬に似ている。
1ヶ月後、彼女は再診察に来ました。
椅子に座ってから言うのは、「今月の効果は良いです。排卵後の体温上昇は常に安定しています。毎日同じくらいの温度で、最初は温度計が壊れたと思いましたよ。アッハッハ!」
私は彼女のスマホを見ましたが、確かに排卵後の温度は、ある程度の高さを持ったまま。とても印象深かかったです。
李哲の感想
流産の原因は、子宮の中が冷えているからです。
中医学でいう『冷え』は、血の巡りが遅い、量が少ない事です。
胎児はお母さんから大量の栄養たっぷりの血液を提供しないと、生きてられません。
だから、子宮の中が冷えるとある程度まで胎児の成長を支えきれなくて、流産するのです。
中医学には漢方薬、鍼灸治療で体内の温度を上げることができます。
特にお灸は専門的な知識がなくても、素人でもできます。
三陰交、血海などにお灸をすれば徐々に子宮の中が暖かくなり、血の巡りが強くなるので流産しなくなります。
関元と中極穴も有名な不妊治療のツボ。
子宮の中だけではなくて、下腹部全体(丹田)を温めるので滋養強壮効果も強いです。
西洋医学の治療で、体内の温度を上げるのはまだ聞いたことがないですね。むしろ、女性ホルモン剤などは冷えを悪化させて、どんどん流産しやすくなる。
流産しやすい体を治したいなら、中医学の治療がオススメです。